eBayセリングリミットの上げ方|30日に1回の申請を通すための準備
この記事の3行要約
- eBayは毎月アカウントを見直し、販売数と評価をもとにリミットを自動で調整している
- 申請は30日に1回。間隔を空けないことが、結果として一番効く
- 通らない申請には共通点がある。枠を使い切っていない、未解決のケースが残っている、指標が基準を割っている
目次
- 1.はじめに
- 2.セリングリミット(出品制限)の仕組み
- 2-1.アカウント全体のリミット
- 2-2.カテゴリ別のリミット
- 3.eBay は毎月見ている
- 4.通らない申請の共通点
- 4-1.1. 今の枠を使い切っていない
- 4-2.2. 未解決のケースが残っている
- 4-3.3. 指標が基準を割っている
- 5.申請前に整える 3 つのこと
- 6.リミットアップ申請のしかた
- 6-1.Seller Hub から申請する
- 6-2.サポートに相談する
- 6-3.申請で伝える英文の型
- 6-4.カテゴリ別のリミットは別で相談する
- 7.リミットが広がったあとに来る壁
- 8.出品と管理の手を軽くする
- 9.複数アカウントで枠を増やすという選択
- 10.まとめ
- 11.よくある質問
はじめに
出品しようとしたら「これ以上出品できません」と表示された。
eBay を始めたセラーが、最初に当たる壁がこれです。セリングリミット(出品枠)と呼ばれる制限で、1 か月に出品できる品数と金額の両方に上限が設けられています。
この壁は、放っておいても少しずつは広がります。ただ、待っているだけの人と、毎月動いている人とでは、半年後の枠がまったく違います。
この記事では、リミットの仕組み、申請が通らない人の共通点、そして申請前に整えるべきことを順に整理します。裏技の話ではありません。eBay が見ている指標を、こちらから満たしにいくという、地味で確実な話です。
セリングリミット(出品制限)の仕組み
まず、自分がどの制限に当たっているのかを見分けます。
アカウント全体のリミット
1 か月に出品できる品数と金額の上限です。出品しただけでまだ売れていないものも枠を使います。
自分の現在のリミットと使用量は、Seller Hub の Overview にある Monthly limits で確認できます。数値はアカウントごとに違うので、他の人の話ではなく自分の画面を見てください。
カテゴリ別のリミット
アカウント全体の枠とは別に、特定のカテゴリにだけかかる制限があります。
アカウント全体の枠が広がっていても、該当するカテゴリでは少ししか出品できない、ということが起こります。「全体では余裕があるのに出品できない」ときは、こちらを疑ってください。
eBay は、注文を問題なくこなし、顧客対応とポリシーの遵守で実績を積んだ段階で、カテゴリ別の制限を外していくと説明しています。つまり時間と実績で解ける制限です。
eBay は毎月見ている
ここが出発点です。リミットは、こちらが申請しなければ一切動かないものではありません。売って、評価を得ていれば、自動でも上がります。
そのうえで、申請という手段があります。申請できるのは 30 日に 1 回です。
この 2 つを合わせると、やるべきことは見えてきます。
- 毎月、枠を使い切って販売実績と評価を積む(自動の引き上げに効く)
- 30 日ごとに、申請できる状態で申請する(申請による引き上げに効く)
「テクニック」ではなく、この 2 つを繰り返せるかどうかが枠の広がり方を決めます。半年動き続けた人と、最初の 1 回で止まった人の差は、ここで開きます。
通らない申請の共通点
申請が通らないとき、理由はだいたいこの 3 つのどれかです。
1. 今の枠を使い切っていない
10 品の枠があるのに 5 品しか出していない状態で「増やしてください」と言っても、説得力がありません。
eBay が見ているのは販売の実績です。枠を使い切り、実際に売れているという事実が、次の枠を求める根拠になります。
売れ残りの出品を並べるだけでは実績になりません。回転させることを優先してください。価格を見直してでも売り切るほうが、次につながります。
2. 未解決のケースが残っている
返品、未払い、届かないという申告。処理が終わっていないものが残ったままでは、印象が悪いどころか、指標そのものに響きます。
申請の前に、未解決のものをすべて片付けてください。
3. 指標が基準を割っている
セラーの基準は数字で決まっています。
| 指標 | 基準 |
|---|---|
| 取引不良率(Defect Rate) | 2% 以下 |
| セラーが解決しないまま終了したケース | 0.3% 以下(2 件以下) |
さらに Top Rated を目指すなら、取引不良率 0.5% 以下(3 件以下)、出荷遅延率 3% 以下(5 件以下)といった条件が加わります。
評価は毎月 20 日に行われ、対象になる期間は取引量で変わります。直近 3 か月の取引が 400 件未満なら過去 12 か月、400 件以上なら過去 3 か月です。
つまり、始めたばかりのセラーほど失敗が長く残ります。分母が小さいので率も跳ねます。枠を広げたい時期と、1 件のトラブルが効く時期は、重なっているということです。
申請前に整える 3 つのこと
上の裏返しが、そのまま準備になります。
1. 指標を確認する。 Seller Hub のパフォーマンスから、取引不良率・未解決ケース・出荷遅延率を見ます。基準を割っていれば、まず回復が先です。
2. 未解決のものをゼロにする。 返品も未払いも、開いたままにしない。
3. 枠を使い切った実績を作る。 出品して、売って、発送して、追跡番号まで登録する。この一連が完了している取引を積み上げます。
ここで多くの人が止まるのは、枠は埋まっているのに売れていないという状態です。出品はしたが動かない商品が枠を占有したまま、月末を迎える。これでは実績になりません。
打つ手は 3 つあります。
- 動かない出品を入れ替える。 数週間、閲覧もされていない出品は枠を寝かせているのと同じです。値付けを見直すか、別の商品に替える
- 回転の速いものを混ぜる。 単価は低くても確実に売れるものを枠の一部に入れておくと、月内に取引の実績が積み上がる
- 月初から出す。 月末に慌てて出品しても、その月のうちには売れません。早く出したものほど、実績に変わる時間がある
この 3 つが揃っていない状態で申請すると、30 日を無駄にします。申請は月に 1 回しかできないので、通る状態を作ってから出すのが結局は早いです。

リミットアップ申請のしかた
準備ができたら申請します。
Seller Hub から申請する
Seller Hub の Overview を開き、Monthly limits の欄にある Request to list more から進みます。My eBay の Selling Overview からも辿れます。
リミットに近づくと通知が届くことがあり、その通知からも申請できます。
申請の過程で、連絡先や事業に関する情報を求められることがあります。求められたら素直に出してください。情報を出せることは信用の材料になります。
サポートに相談する
自動の申請とは別に、eBay のサポートに直接相談する方法もあります。チャットと電話があり、どちらを選ぶかは自分の英語との相性で決めてください。
チャットは文章を組み立てる時間があるので、英語に自信がない場合はこちらが現実的です。電話はその場でやり取りできるぶん、事情を説明したいときに向いています。
申請で伝える英文の型
どのルートでも、伝える内容は同じです。次の 5 つを順に用意しておけば足ります。
- 現在のリミット
- 直近の出品数と販売数
- これから何をどれくらい売る予定か
- 希望するリミット
- 指標(取引不良率・発送の状況)の現状
英語にするとこの程度で十分です。
Hello, I would like to request an increase to my selling limits. My current limit is [現在のリミット]. Over the past [期間], I have listed [出品数] items and sold [販売数] of them, with no defects and no unresolved cases. All orders were shipped within my handling time with tracking uploaded. I plan to expand my listings in [カテゴリ]. Could you please increase my limit to [希望するリミット]?
(セリングリミットの引き上げをお願いしたいです。現在のリミットは [現在のリミット] です。直近 [期間] で [出品数] 品を出品し、[販売数] 品が売れました。取引不良や未解決のケースはありません。すべての注文を発送期限内に発送し、追跡番号も登録しています。今後 [カテゴリ] の出品を増やす予定です。リミットを [希望するリミット] に引き上げていただけますか。)
数字を入れて話すのが要点です。「もっと売りたいので増やしてほしい」では判断材料になりません。実績を数字で示し、計画を具体的に述べる。それだけで通り方が変わります。
カテゴリ別のリミットは別で相談する
カテゴリの制限に当たっている場合は、そのカテゴリの話として相談してください。アカウント全体の枠を広げても、そちらは動きません。
このとき効くのも実績です。そのカテゴリでの取引を積んでから相談するほうが、話が早く進みます。
リミットが広がったあとに来る壁
ここからが本題かもしれません。
枠が広がっても、販売が同じだけ伸びるとは限りません。多くの場合、次に詰まるのは eBay 側の制限ではなく、自分の作業量です。
出品を作る。写真を撮る。説明文を書く。在庫を確認する。売れたら発送して、追跡番号を登録する。1 品あたりの手間は小さくても、月に数十品、数百品となれば、そのまま時間になります。
枠を使い切れないまま月が終わると、実績が積み上がりません。実績が積み上がらなければ、次の引き上げも通りません。作業量が枠の成長を止めるという循環が起きます。
だからこそ、枠が広がり始めた時期は、作業の型を作る時期でもあります。
この 3 つを先に整えておくと、枠が広がったときにそのまま使い切れます。
出品と管理の手を軽くする
枠が広がるほど、出品を作る作業と在庫を確認する作業は増えます。ここを軽くしておかないと、せっかく広げた枠を使い切れません。
私たちが開発している Trade Force は、商品・在庫・出品・注文・発送・売上をひとつの画面で管理する定額制の OMS(受注管理システム)です。
出品文やコンディション説明はテンプレートとして登録しておけるので、2 品目からは呼び出して使うだけになります。すでに eBay で販売している方は、既存の出品を取り込んでそのまま管理を始められます。
売れた注文は自動で取り込まれ、発送のタスクが作られます。発送時に追跡番号を入れて出荷を確定すれば、発送情報は eBay へ反映されます。発送期限内の追跡番号の登録は評価の条件そのものなので、ここが自動的に揃うのは効きます。
仕入れ先の在庫と価格の変化を見張る在庫監視ツールもあります。枠を使い切って出品数を増やすほど、在庫切れに気づくのが遅れます。その遅れがキャンセルになり、キャンセルが指標を削り、指標が次の申請を止める。この連鎖を断つところに効きます。
複数アカウントで枠を増やすという選択
「アカウントを増やせば枠も増えるのでは」と考える人はいます。
eBay は、正当な理由があれば複数のアカウントを持つことを認めています。カテゴリを分ける、販売する地域を分ける、個人と事業を分ける。こうした理由は正当な範囲です。
ただし、枠を増やすことだけを目的にアカウントを分けるのは勧めません。理由は 2 つあります。
ひとつは、実態として一体で運用しているアカウントは、分けている意味がないからです。もうひとつは、同じ仕入れ先の商品を複数のアカウントで出していると、片方が売れたときにもう片方を取り下げ損ねる事故が起きるからです。在庫切れのキャンセルは、そのまま指標に返ってきます。
分けるなら、運用も分けられる範囲で分けてください。
まとめ
- リミットには、アカウント全体のものとカテゴリ別のものがある
- eBay は毎月アカウントを見直して自動でも調整している。売って評価を積むことが土台
- 申請できるのは 30 日に 1 回。間隔を空けないことが結果として一番効く
- 通らない申請の共通点は、枠を使い切っていない・未解決のケースがある・指標が基準を割っている
- 申請では数字で実績と計画を示す
- カテゴリ別の制限は、そのカテゴリの実績で解く
- 枠が広がったあとの壁は自分の作業量。先に型を作っておく
よくある質問
Q1.申請が却下されました。すぐ再申請できますか
申請は 30 日に 1 回です。却下された直後にもう一度出すことはできません。
その 30 日をどう使うかで次の結果が変わります。却下された理由に心当たりがあるなら、そこを直す期間にしてください。未解決のケースを片付ける、発送を期限内に収める、枠を使い切る。この 3 つで大半は改善します。
Q2.出品しただけの商品も枠を使いますか
使います。売れていなくても、出品中のものは枠を消費します。
売れる見込みの薄い出品を並べたままにしておくと、枠を占有したまま実績も積み上がりません。回転していない出品を見直すことも、枠を有効に使う手段のひとつです。
Q3.カテゴリの制限だけ厳しいのはなぜですか
高額な取引や真贋のトラブルが起きやすいカテゴリでは、慎重な運用がされています。
これは新規セラーを排除するためのものではなく、実績を積めば外れていく性質の制限です。eBay も、注文を問題なくこなして良い実績ができれば外していくと説明しています。そのカテゴリで少しずつ取引を作るのが、遠回りに見えて近道です。
Q4.リミットを上げないまま売上を伸ばす方法はありますか
品数ではなく単価を上げる、という方向はあります。同じ 10 品でも、単価が上がれば売上は変わります。
ただし金額の上限もあるので、単価だけで無限に伸ばせるわけではありません。それに、単価の高い商品は仕入れの資金も、トラブル時の損失も大きくなります。枠の拡大と単価の見直しは、両方を少しずつ進めるのが現実的です。
この記事を書いた人
Trade Force 運営チーム
越境EC向け販売管理ツール「Trade Force」の運営チーム。自らも eBay で日本のトレーディングカードを販売しており、現場の実体験に基づく情報を発信しています。
Trade Force について詳しく見るTrade Force へのお問い合わせはこちら!
eBay輸出の販売管理に関するご相談・ご質問など、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせする





