eBay副業で月5万円は何品出品で届くか|売上・出品数・作業時間の逆算
この記事の3行要約
- 月 5 万円の利益に必要な月間売上は利益率 50% で約 $634。利益率を決めているのは手数料と仕入原価
- 必要な出品数は平均単価とセルスルーレートで決まる。平均 $75・セルスルー 10% なら 90 品が目安
- 出品数が決まれば作業時間も決まる。副業の時間で回るかどうかが、狙う価格帯を選ぶ基準になる
目次
- 1.はじめに
- 2.月 5 万円の利益に必要な売上を逆算する
- 2-1.前提の宣言 : 為替をいくらで置くか
- 2-2.売上から引かれるeBayの手数料と仕入原価
- 2-3.必要な月間売上
- 3.月5万円には何品売れば届くのか
- 3-1.必要な販売数は平均単価で決まる
- 3-2.販売数を出品数に直す
- 3-3.どの価格帯を選ぶか
- 4.その出品数は副業の時間で回るのか
- 4-1.出品 1 品にかかる工程
- 4-2.出品数別の月間作業時間
- 4-3.削れるのはどの工程か
- 5.eBayの出品枠(セリングリミット)の上限を忘れない
- 6.月ぎめの費用は、この逆算の外側にある
- 7.出品数を段階的に積み上げる例
- 8.目標を月3万円や月10万円に置き換えると
- 9.月 5 万円に効く 3 つのこと
- 9-1.価格帯を選び直す
- 9-2.セルスルーレートを上げる
- 9-3.1 品あたりの作業時間を削る
- 10.出品にかかる時間を短くする
- 11.目標そのものを、どう置き直すか
- 12.逆算のあと、最初に詰まる場所
- 13.まとめ
- 14.よくある質問
- 15.参照リンク
はじめに
「eBay の副業で、月 5 万円くらいにはなるのだろうか」
始める前でも、始めたあとでも、多くの方が一度は考えることだと思います。
この問いに対する答えは、たいてい体験談で返ってきます。「私は 3 ヶ月で達成しました」「半年かかりました」。参考にはなりますが、自分に当てはまるかどうかは分かりません。
この記事では、体験談ではなく逆算で答えます。
なお、勤務先の規程の確認や開業届といった、試算より前に決めておくことは別の記事にまとめています。
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月 5 万円の利益を得るには、いくらの売上が必要か。その売上を作るには、いくらの商品を何件売る必要があるか。そのためには何品の出品を並べておく必要があり、それは週に何時間の作業になるのか。
この図のとおり、やることは割り算を 3 回つないで、最後に掛け算を 1 回するだけです。
大事なのは、途中に置く数字を自分のものに差し替えられる状態で持っておくことです。この記事の数字はあくまで計算例なので、読みながら自分の平均単価や利益率に置き換えてみてください。
まだ eBay を始めていない方は、先に始め方を押さえておくと以降の話がつながりやすくなります。
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月 5 万円の利益に必要な売上を逆算する
最初のステップです。「利益 5 万円」と「売上 5 万円」はまったく別物なので、ここを混ぜないところから始めます。
前提の宣言 : 為替をいくらで置くか
eBay の売上はドルなので、まず円に直す基準を決めます。
この記事では 1 ドル = 158 円 で計算します。2026 年 8 月時点の水準を丸めた値です。
すると、月 5 万円の利益は $317 になります(50,000 ÷ 158 = 316.5)。
以降の計算はすべてこの $317 を起点にします。為替は動くので、実際に試算するときはご自身のレートに置き換えてください。為替が円安に振れれば必要な売上は下がり、円高に振れれば上がります。
売上から引かれるeBayの手数料と仕入原価
$317 は「手元に残る利益」です。売上ではありません。
eBay の売上からは、複数のコストが順に引かれていきます。率が公式に公開されているものは、感覚で見積もらずにその数字を使います。
出典は eBay 公式の出品料・国際出品手数料のページと、Payoneer 公式の為替レートの説明です。
仕入原価を除いた eBay と受け取りまわりの合計は、おおむね売上の 17% です。
落札手数料の計算対象となる「売上総額」には、商品価格だけでなく購入者から支払われた送料や売上税も含まれます。送料を買い手負担にしている出品では、その送料にも手数料がかかると考えて試算してください。
つまり、手元に残る利益率を決めているのは、実質的に仕入原価をどこまで抑えられるかの一点です。
自分の商品の利益率は、仕入れ値と販売価格が決まれば出せます。次の表のどの行から逆算を始めるかは、eBay利益計算ツールで手持ちの商品を 2〜3 点入れてみて、手数料と国際送料を引いたあとの利益率を見てから選ぶと、起点が借り物になりません。
必要な月間売上
利益率ごとに、$317 の利益を得るために必要な月間売上を出します。
| 利益率 | それを満たす仕入原価(売上比) | 必要な月間売上 | 円換算 |
|---|---|---|---|
| 60% | 23% | $528 | 約 8.3 万円 |
| 50% | 33% | $634 | 約 10.0 万円 |
| 40% | 43% | $793 | 約 12.5 万円 |
利益率 50% なら、月商 10 万円で月 5 万円の利益に届く計算です。
ここで注目したいのは、仕入原価が 10 ポイント動くだけで必要な月商が 2 万円以上変わることです。売る努力よりも、仕入れの精度のほうが効いてくるということでもあります。
以降は、利益率 50%(必要な月間売上 $634) を基準ケースとして進めます。
月5万円には何品売れば届くのか
利益率 50%・平均単価 $75・セルスルーレート 10% なら、月 9 件の販売と 90 品の出品が目安です。売上の目標が決まったので、ここからは販売件数と出品数に直していきます。
必要な販売数は平均単価で決まる
$634 を平均単価で割るだけです。
| 平均単価 | 必要な月間販売数 |
|---|---|
| $15 | 43 件 |
| $40 | 16 件 |
| $75 | 9 件 |
| $150 | 5 件 |
| $500 | 2 件 |
同じ $634 でも、$15 の商品なら 43 件、$150 の商品なら 5 件です。8 倍以上の差があります。
この時点ですでに、どの価格帯を扱うかが月 5 万円までの道のりを決めていることが分かります。
販売数を出品数に直す
ただし、出品したものが全部売れるわけではありません。
出品のうち実際に売れた割合をセルスルーレートと呼びます。ここでは 10%(100 品出して月に 10 品売れる)を前提に置きます。
| 平均単価 | 必要な月間販売数 | 必要なアクティブ出品数 |
|---|---|---|
| $15 | 43 件 | 430 品 |
| $40 | 16 件 | 160 品 |
| $75 | 9 件 | 90 品 |
| $150 | 5 件 | 50 品 |
| $500 | 2 件 | 20 品 |
平均 $75 の商品を扱うなら 90 品、$150 なら 50 品を出品状態で持っておく、というのが目安になります。
セルスルーレート 10%、利益率 50%、1 ドル = 158 円は、いずれも eBay が定めた基準ではなく、計算を進めるために置いた前提です。始めたばかりの時期はセルスルーレートが 5〜8% あたりに落ちることも珍しくありません。自分の実績が出てきたら、その数字に差し替えて計算し直してください。
どの価格帯を選ぶか
数字だけを見れば高単価が有利です。20 品で届くなら、そちらを選ばない理由がありません。
ただし単価が上がるほど、別のコストが増えます。
| 価格帯 | 有利な点 | 不利な点 |
|---|---|---|
| 低単価($15) | 仕入資金が小さく、1 品外しても痛くない | 出品数が膨大になり、作業量で詰む |
| 中単価($75) | 出品数と仕入資金のバランスが取れる | ある程度のリサーチ精度が要る |
| 高単価($150〜) | 少ない出品数で届く | 仕入資金が大きく、売れ残りの痛みも大きい |
私たちの感覚では、中単価を軸にして、中低単価を混ぜる構成が副業の入口としては現実的です。
高単価に寄せると、1 品の売れ残りが翌月の仕入れ資金をそのまま止めます。副業は投下できる資金が限られているので、資金が寝る時間の長さが低単価より効いてきます。
逆に低単価は、資金リスクは小さいものの、次に見るとおり時間で破綻します。
どの商材がどの価格帯に当たるかは、扱うカテゴリの選び方の話になります。
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その出品数は副業の時間で回るのか
平均 $75 の商材で 90 品なら、新規出品の作業だけで月 45 時間、週に約 11 時間です。ここが、この記事でいちばん見てほしいところです。
必要な出品数が出たということは、必要な作業時間も自動的に決まっているということです。
出品 1 品にかかる工程
新規に 1 品出品するまでには、いくつかの工程があります。
| 工程 | 目安時間 |
|---|---|
| リサーチ・仕入先の確認 | 5〜10 分 |
| 商品情報の取得・画像の準備 | 5〜10 分 |
| タイトル・商品仕様の作成 | 8〜15 分 |
| 価格設定・出品登録 | 3〜5 分 |
| 合計 | 20〜40 分 |
この時間は実務上の目安であり、計測値ではありません。慣れれば縮みますし、商材によっても変わります。
ここでは間を取って 1 品 30 分で計算します。

出品数別の月間作業時間
先ほど出した必要出品数を、そのまま時間に直します。
| アクティブ出品数 | 月間の出品作業時間 | 週あたり |
|---|---|---|
| 50 品(平均 $150) | 25 時間 | 約 6 時間 |
| 90 品(平均 $75) | 45 時間 | 約 11 時間 |
| 160 品(平均 $40) | 80 時間 | 約 20 時間 |
| 430 品(平均 $15) | 215 時間 | 約 54 時間 |
しかもこれは新規出品だけの時間です。 仕入元の在庫確認、バイヤーからの問い合わせ対応、梱包と発送はこの表に入っていません。
月 5 万円という目標は、平均単価とセルスルーレートを決めた瞬間に、必要な出品数も必要な作業時間も一意に決まります。狙う価格帯を選ぶというのは、実は使える時間を選ぶということです。
副業に週 10 時間を充てられるとして、月 40 時間です。
この基準で表を見直すと、平均 $15 の商材で月 5 万円を目指す道は成立しません。週 54 時間は本業と両立できる量ではありません。$40 の商材も、出品作業だけで週 20 時間を使い切ります。
低単価は「リスクが低い」と語られがちですが、資金のリスクが低いだけで、時間のリスクは最も高いというのが実際のところです。
削れるのはどの工程か
では、時間を縮めるとしたらどこか。
4 つの工程のうち、リサーチは削るべきではありません。ここを削ると仕入れの精度が落ち、セルスルーレートが下がって、結局もっと多くの出品が必要になります。
削る余地があるのは、商品情報の取得・画像の準備とタイトル・商品仕様の作成です。合わせて 13〜25 分。1 品あたりの作業時間の半分以上をここが占めています。
この 2 工程は、判断ではなく作業です。すでに同じ商品が eBay に出品されているなら、一から作る必要はありません。
eBayの出品枠(セリングリミット)の上限を忘れない
逆算の話を進めてきましたが、ひとつ補正が必要です。
「90 品出す」と決めても、始めたばかりのアカウントではその品数を出せるとは限りません。
eBay には出品限度(セリングリミット)があります。公式ヘルプには、こう書かれています。
出品限度は、出品者が管理可能な範囲でビジネスを成長させ、購入者に優れたサービスを確実に提供できるよう作られています。
自分の限度は、出品者ハブの「概要」タブにある「月間限度」のセクションで確認できます。
この記事の逆算にとって重要な点が 3 つあります。
進行中と販売済みの両方が数えられます。 限度は新規出品だけの枠ではありません。出品中の商品も、その月に売れた商品も含めてカウントされます。
限度を超えた出品は終了されることがあります。 公式には「既存の限度を超えて作成した出品は、eBay が終了する場合があります」と書かれています。
継続出品も限度に含まれます。 そして「出品可能な最大限度に達した場合、自動的に更新されません」。アクティブ出品を積み上げていく前提の逆算にとって、これはかなり効きます。限度に達した時点で、維持しているつもりの出品が静かに減っていくことになります。
限度は毎月見直され、eBay が売上高と購入者からのフィードバックに基づいて自動的に調整します。近づくとメッセージが届き、そこから引き上げをリクエストすることもできます。
つまり、初月から 90 品を並べる計画は前提から成立しない可能性があるということです。段階的に積み上げる形にしておく必要があります。
枠そのものを広げる申請の進め方は、こちらにまとめました。
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月ぎめの費用は、この逆算の外側にある
ここまでの計算は、1 件ごとに発生する費用だけで組んでいます。手数料も送料も仕入原価も、売れた件数に比例して増えるものです。
比例しない費用もあります。月ぎめで出ていくものです。
- eBay ストアの月額(契約する場合)
- 出品や在庫の管理に使う道具の利用料
- 梱包資材のうち、まとめ買いした分
- 在庫を自宅以外に置くなら、その保管の費用
これらは、売れても売れなくても同じ額が出ます。だから、販売数で割ったときの 1 件あたりの重さが、件数によって変わります。月に 9 件しか売らないなら、月ぎめの費用は 9 で割られます。90 件売るなら 90 で割られます。同じ金額でも、効き方が 10 倍違うということです。
逆算に足すなら、やり方は単純です。目標の利益に月ぎめの費用の合計を足してから、割り算を始めます。月 5 万円を手元に残したいなら、必要なのは 5 万円ぶんではなく、「5 万円 + 月ぎめの費用」に相当する売上です。
気をつけたいのは、件数が読めていない段階で月ぎめの費用を増やさないことです。件数が少ないほど 1 件あたりが重くなるので、逆算の前提そのものが動きます。道具や契約を足す判断は、件数が読めてからで足ります。
出品数を段階的に積み上げる例
出品限度のことも踏まえて、段階的に増やしていく形に落とします。
平均単価 $75・セルスルーレート 10%・利益率 50% での試算です。
| 段階 | アクティブ出品数 | 月間販売数 | 月間売上 | 月間利益 | 円換算 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 ヶ月目 | 20 品 | 2 件 | $150 | $75 | 約 1.2 万円 |
| 2 ヶ月目 | 50 品 | 5 件 | $375 | $188 | 約 3.0 万円 |
| 3 ヶ月目 | 90 品 | 9 件 | $675 | $338 | 約 5.3 万円 |
この前提のもとでは、アクティブ出品が 90 品に届いて維持できた月に、月 5 万円のラインに乗る計算です。表は出品を 1 ヶ月ずつ積み上げた場合の例で、何ヶ月目に 90 品へ届くかは、出品に使える時間と出品枠で決まります。
ただし 1 ヶ月目については、この表よりさらに慎重に見ておくことをおすすめします。始めたばかりのアカウントは検索で見つけてもらいにくく、セルスルーレートが前提の 10% に届かないことが多いためです。
1 ヶ月目の利益はゼロでも構わない、くらいの構えでちょうどいいと思います。 この時期に測るべきは利益額ではなく、20 品を出し切れたかどうかです。

目標を月3万円や月10万円に置き換えると
ここまでの式は、目標の金額を差し替えればそのまま使えます。基準ケース(1 ドル = 158 円・利益率 50%・平均単価 $75・セルスルーレート 10%・1 品 30 分)のまま、目標だけを動かしてみます。
| 目標の利益 | 必要な月間売上 | 月間販売数 | アクティブ出品数 | 出品作業(週あたり) |
|---|---|---|---|---|
| 月 3 万円($190) | $380 | 6 件 | 60 品 | 約 8 時間 |
| 月 5 万円($317) | $634 | 9 件 | 90 品 | 約 11 時間 |
| 月 10 万円($633) | $1,266 | 17 件 | 170 品 | 約 21 時間 |
販売数は切り上げています。月 10 万円の行は、月 5 万円を平均 $40 で目指したときとほぼ同じ作業量です。つまり、同じ $75 の価格帯のまま目標だけを倍にすると、前の節で「出品作業だけで週 20 時間を使い切る」とした状態に入ります。
ここから言えるのは、目標を上げるときに動かすのは件数ではなく価格帯のほうだ、ということです。月 10 万円を週 10 時間前後で狙うなら、平均単価を $150 側へ寄せて出品数を 90 品前後に保つ形になります。そのぶん仕入資金が増えることは、よくある質問で計算しています。
170 品は、この記事で置いた基本出品料の無料の範囲(月 250 件)には収まります。ただし、出品限度のほうは始めたばかりのアカウントでは届かないことが多いので、前の節の確認が先です。
月 5 万円に効く 3 つのこと
逆算の式を眺めると、動かせる変数は限られています。効くのは次の 3 つです。
価格帯を選び直す
いちばん効きます。平均単価が $40 から $75 に上がるだけで、必要な出品数は 160 品から 90 品に減ります。作業時間で言えば月 35 時間の差です。
ただし単価を上げるなら仕入資金も増えます。いきなり全部を高単価に振らず、10 品単位で試してセルスルーレートと利益率を実測してから寄せていくのが安全です。
セルスルーレートを上げる
セルスルーレートが 5% から 10% に改善すれば、同じ出品数のまま販売数が 2 倍になります。必要出品数は半分で済むという意味でもあります。
ここを動かすのは、需要のある商品を選べているかどうかと、出品の作り(タイトルのキーワード、商品仕様、価格)です。
仕入れ判断の手順は別記事にまとめています。
このあと紹介している記事 (6 本)
1 品あたりの作業時間を削る
3 つ目が時間です。1 品 30 分が 15 分になれば、同じ時間で倍の出品ができます。
先ほど見たとおり、削る余地があるのは商品情報の取得とタイトル作成の工程です。リサーチと判断は削らず、作業だけを削る。この切り分けが大事だと考えています。
出品にかかる時間を短くする
私たち Trade Force は、eBay 輸出の販売管理をひとつの画面にまとめるサービスです。この記事の文脈で役に立つ機能がいくつかあるので、実際に提供しているものだけ挙げておきます。
eBay コピー出品。 eBay の商品ページの URL(または商品 ID)を指定すると、その出品を取り込んで、商品情報・商品説明・商品画像・販売単位・出品設定をプレビュー画面で編集してから出品できます。前の章で「削る余地がある」と書いた 2 工程が、ここでほぼ丸ごと省けます。
eBay 出品取り込み。 すでに eBay 側にある出品を、ストアを選んで Trade Force に取り込めます。途中から使い始める場合の入口です。
利益計算ツール。 販売額・送料・為替レート・販売手数料率・仕入価格・その他経費を入れると、利益と利益率がその場で計算されます。この記事でやった逆算を、商品ごとに電卓なしで回せます。
そのほか、在庫と出品の管理、注文の管理、期間を指定した売上の集計も同じ画面で扱えます。
念のため書き添えておくと、最初からツールが必要だとは考えていません。20 品を手で出してみて、1 品にかかる時間を実測してから検討すれば十分です。自分の実測値がないうちは、短縮できたかどうかも分からないからです。
月 5 万円のその先で何に詰まるのかは、段階ごとに整理しています。
目標そのものを、どう置き直すか
ここまでは「月 5 万円」を出発点にして計算しました。ただ、何を目標に置くか自体が選択です。月商か、利益額か、販売件数か、時給か。置く数字が変わると、正しい行動も変わります。
前提の値をどこから取るか、達成できなかったときにどこを疑うかは、別の記事にまとめました。
逆算のあと、最初に詰まる場所
必要な出品数が出ても、そのとおりに進まないことがあります。多くの場合、1 件目は売れたのに 2 件目が続かないという形で止まります。
売れた 1 件から何を残せば次につながるかを、別の記事にまとめました。
まとめ
月 5 万円という目標を、4 つのステップに分解しました。
必要な売上。 利益 $317(月 5 万円 / 158 円換算)を利益率で割ります。利益率 50% なら月商 $634、およそ 10 万円です。利益率を決めているのは、eBay と受け取りの手数料およそ 17% と、自分でコントロールできる仕入原価です。
必要な販売数。 必要売上を平均単価で割ります。$75 の商材なら月 9 件です。
必要な出品数。 販売数をセルスルーレートで割ります。10% なら 90 品です。
必要な作業時間。 出品数に 1 品あたりの時間を掛けます。1 品 30 分なら月 45 時間、週にならすと 11 時間です。
この連鎖を通してみると、月 5 万円に届くかどうかを分けているのは、努力の量ではなく最初にどの価格帯を選んだかであることが見えてきます。低単価で 430 品を回す道は、資金は要らなくても時間が足りません。
この逆算は、1 件ごとに発生する費用だけで組んでいます。月ぎめで出ていく費用があるなら、目標の利益にそれを足してから割り算を始めてください。件数が少ないほど、1 件あたりの重さは増します。
そして、逆算した品数をそのまま初月から出せるとは限りません。出品限度は必ず自分のアカウントで確認してから計画を立ててください。
最後にもう一度だけ書いておくと、この記事の数字はすべて前提つきです。為替も、利益率も、セルスルーレートも、1 品あたりの作業時間も、自分の実績が出たらそちらに差し替えてください。式だけ持ち帰っていただければ、この記事の役目は果たせています。
出品作業を短くするツールの選択肢は、別の記事にまとめています。
よくある質問
Q1.セルスルーレート 10% という前提は初心者にも当てはまりますか
始めたばかりの時期は、10% を下回ることのほうが多いと考えておくのが安全です。
理由は商品選びの精度だけではありません。eBay の検索は出品者の実績も見ているため、取引履歴のないアカウントはそもそも見つけてもらいにくい状態から始まります。
1 ヶ月目の計画は 5% 程度の保守的な前提で組み、実績が出てきてから 10% 前提の体制に移すのが現実的です。前提を楽観的に置いたまま計画すると、達成できなかった理由が「前提が甘かった」なのか「やり方が悪かった」なのか分からなくなります。
Q2.平均単価を上げるとき、仕入資金はどれくらい増えますか
平均単価 $75 から $150 に上げる場合、必要な出品数は 90 品から 50 品に減りますが、1 品あたりの仕入原価は上がります。
利益率 50%(仕入原価が売上の 33%)で計算すると、1 品あたりの仕入原価は約 $25 から約 $50 になります。在庫として抱える金額は、90 品 × $25 = 約 $2,250 から、50 品 × $50 = 約 $2,500 へと、品数が減っているのにやや増えます。
出品数が減っても、寝ている資金は減りません。 ここを見落とすと資金繰りで詰まります。切り替えるときは 10 品単位で試し、セルスルーレートと利益率を実測してから寄せてください。
Q3.Top Rated Seller になると何が変わりますか
eBay 公式の輸出セラー向けページによると、日本のセラーが該当する Global プログラムの要件は、アカウントが 90 日以上稼働していること、直近 12 ヶ月で世界中のバイヤーとの取引が 100 件以上あること、そして Selling Practices Policy を遵守していることです。
この記事の試算で言えば、月 9 件のペースなら 12 ヶ月で 108 件です。月 5 万円を維持できていれば、1 年でちょうど Top Rated Seller の要件に届くという関係になります。
受けられる特典は出品しているサイトによって変わると案内されているので、詳細は公式ページで確認してください。
Q4.手数料はカテゴリによってどれくらい変わりますか
落札手数料はほとんどのカテゴリで 13.6% ですが、トレーディングカードやコミック、コイン&紙幣は 13.25%、本と雑誌・映画&テレビ・音楽は 15.3% です。
段階制のカテゴリもあります。ジュエリー(腕時計を除く)は、売上総額が $5,000 以下なら 15%、超えると 9% です。腕時計・部品・付属品は、$1,000 までの部分に 15%、$1,000 から $7,500 までの部分に 6.5%、$7,500 を超える部分に 3% がかかります。
上と下で 2 ポイント以上の開きがあります。この記事の試算では利益率 50% を基準にしましたが、15.3% のカテゴリでは同じ仕入原価でも利益率が 1.7 ポイント下がり、必要な月商はその分増えます。
自分の主戦場のカテゴリの率は、一度公式の出品料ページで確認しておいてください。
Q5.ストアの月額やツールの利用料は、どう計算に入れますか
件数で割ってから 1 件あたりに乗せるのではなく、目標の利益に足してから逆算を始めるほうが簡単です。月 5 万円を残したいなら、月ぎめの費用ぶんだけ目標を上げて計算します。
このやり方だと、件数が少ない時期ほど必要売上が跳ね上がることが数字で見えます。逆に言えば、件数が読めていないうちに月ぎめの費用を足すと、逆算そのものが成り立たなくなるということです。
Q6.為替が円高になったら、必要な出品数はどう変わりますか
円高になるほど、同じ円の利益に必要なドルの売上が増えます。この記事は 1 ドル = 158 円で置いていますが、仮に 140 円で計算し直すと、月 5 万円は $357 になります。
利益率 50% なら必要な月間売上は $714、平均単価 $75 なら月 10 件、セルスルーレート 10% なら 100 品です。158 円のときの 90 品から、10 品増える計算になります。為替は自分で動かせないので、試算するときは今のレートより少し円高の側で置いておくと、計画が崩れにくくなります。
Q7.出品手数料は気にしなくていいですか
始めたばかりの規模なら、ほぼ気にしなくて構いません。
基本出品料は毎月 250 件までは無料で、それを超えると 1 出品につき $0.35 です。この記事の逆算で出た 90 品や 160 品は、無料の範囲に収まります。
430 品を目指す場合は 180 品分の $63 がかかる計算になりますが、低単価型はそれ以前に作業時間で成立しないというのが本記事の結論です。
参照リンク
本記事で参照した公式ページです。
- eBay 公式ヘルプ : 出品料 — 基本出品料(月 250 件まで無料、その後 $0.35)・落札手数料・カテゴリ別の率(ジュエリーと腕時計の段階制を含む)
- eBay 公式ヘルプ : eBay グローバル出品者への国際出品手数料 — 国際出品手数料と大量販売割引
- eBay 公式ヘルプ : 出品限度 — 月間限度の確認方法・継続出品の扱い・引き上げ
- eBay 公式 : Top Rated Seller — Global プログラムの要件
- Payoneer 公式 : Payoneer の為替レートについて — 日本円への換金時の為替手数料





