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eBay副業の伸ばし方|月商レンジごとに詰まる場所と、専業に移る判断

この記事の3行要約

  • 段階ごとに変わるのは金額ではなく、詰まる場所。評価・単価・作業量・体制の順で移っていく
  • 作業時間は他人の平均ではなく、自分で3品分を計って掛けるのが一番正確
  • 専業に移るなら、同じ水準を複数か月続けられているかと、社会保険や税の増加まで見る
目次

はじめに

副業として eBay を始めて、最初の数品が売れる。そこまでは、多くの人が到達します。

問題はその先です。次に何をすれば伸びるのかが分からなくなる。出品を増やせばいいのか、単価を上げるのか、ツールを入れるのか。

よくある解説は「月商 10 万円まではこう、30 万円からはこう」と金額で区切ります。分かりやすいのですが、金額は結果であって、やるべきことを教えてくれません。

この記事では、段階ごとに何に詰まるのかという観点で整理します。自分がどこにいるかが分かれば、次の一手は自然に決まります。

本業と両立するための制約から考える

まず前提を確認します。副業には、専業にはない制約があります。

平日の日中に対応できない。 バイヤーからの連絡も、在庫切れの発覚も、本業の時間中に起きます。

まとまった時間が取れない。 週末に数時間、平日の夜に少し。この断続的な時間で回せる設計が必要です。

長期の不在がある。 出張、繁忙期、家庭の事情。発送が止まる期間は必ず来ます。

在庫を置く場所に限りがある。 自宅の一部を使う以上、物理的な上限があります。

これらは工夫で消せるものではありません。制約を前提に設計することが、副業を続ける条件になります。

副業の段階は月商ではなく「詰まる場所」で分かれる

段階詰まる場所やるべきこと
始めたばかり信用がない評価を積む。確実に発送できるものだけ売る
売れ始めた単価が低い手数料負けしない価格帯へ移る
出品が増えた作業量型を作る。在庫の変化に気づける状態にする
回り始めた自分の時間切り出せる工程を外に出す

金額ではなく、この 4 つのどこにいるかで判断してください。

段階 1: 信用がない

最初の壁は、評価がないことです。

評価のないセラーから買うのは、バイヤーにとって不安です。だから最初は売れにくい。ここを抜けるには、取引の件数を作るしかありません。

この時期にやるべきなのは、利益を追うことではなく、確実に発送できるものを売って、評価を積むことです。手元にある不用品でも構いません。

出品枠(セリングリミット)も、この時期は小さいはずです。枠は毎月の見直しと申請で広がります。

段階 2: 単価が低い

件数が出るようになると、次は利益率の問題が来ます。

低単価の商品は、手数料と送料の固定的な部分が重くのしかかります。売れているのに手元に残らないという状態は、たいていここが原因です。

やることは単純で、扱う価格帯を上げることです。ただし、単価が上がれば仕入れの資金も、トラブル時の損失も大きくなります。評価と実績が積み上がってから上げるのが順序です。

手取りの計算は、こちらの記事で整理しています。

段階 3: 作業量が痛くなる

出品数が増えると、作業が時間を食い始めます。ここが副業で最も多くの人が止まる場所です。

見落としがちなのは、出品以外の作業です。

  • 出品を作る(写真・タイトル・説明・送料の設定)
  • 仕入れ先の在庫を確認する
  • 発送する(梱包・ラベル・持ち込み)
  • 問い合わせに答える
  • 次に何を仕入れるか調べる

このうち、在庫の確認が一番やっかいです。出品数に比例して増えるのに、やっても何も生まない作業だからです。しかもサボると、在庫切れによるキャンセルという形で跳ね返ります。

在庫切れのキャンセルは取引不良になります

セラーがキャンセルする理由のうち、取引不良として記録されるのは在庫切れによるものだけです。

評価は毎月 20 日に行われ、取引の少ないセラーは過去 12 か月が対象になります。副業で件数が少ないうちは、1 件の在庫切れが長く残ります。

段階 4: 自分の時間が足りない

作業の型ができても、量が増えれば時間は足りなくなります。

ここまで来たら、自分がやらなくていい工程を外に出す段階です。順序としては、撮影や出品文の作成といった「手順が決まっている作業」から切り出すのが現実的です。

判断や仕入れは、最後まで自分に残ります。

作業時間は自分で測る

「1 品あたり何分」という数字を見かけますが、他人の平均は当てになりません。扱う商材でも、慣れでもまったく変わります。

正確なのは、自分で測ることです。

測り方
  1. 次に出品する 3 品について、着手から公開までの時間を計る
  2. 3 品の平均を出す
  3. 月に出す品数を掛ける

同じことを、発送・在庫確認・問い合わせでもやります。合計すると、その月に自分が eBay に使っている時間が出ます。

この数字が出ると、判断が具体的になります。

週に使える時間を超えているなら、出品を増やしても回りません。先に効率化か外注です。

時間が余っているなら、出品を増やす余地があります。

特定の工程だけが重いなら、そこを狙って手を打てばいい。全部を効率化する必要はありません。

月に一度、4 つの数字を見る

作業時間を測ったら、次は結果の数字です。副業では毎日見る必要はありません。月に一度で十分です。

見る数字何が分かるか
手元に残った額(売上ではなく利益)価格帯が適正か。手数料負けしていないか
出品数と、そのうち売れた数出品が動いているか。枠を寝かせていないか
その月に使った時間続けられる規模か。時給に換算するといくらか
在庫として残っている金額資金がどれだけ寝ているか

とくに 3 つ目です。利益 ÷ 使った時間を出してみると、続けるかどうかの判断が具体的になります。

金額が小さいうちは、時給換算するとがっかりする数字が出ます。それでも構いません。最初は仕組みを作る時間が乗っているからです。問題なのは、半年経っても同じ数字のときです。そのときは、価格帯か作業のやり方のどちらかを変える合図だと考えてください。

月に一度だけ見る 4 つの数字 — 手元に残った額(売上ではなく利益。価格帯が適正か、手数料負けしていないか)、出品数と、そのうち売れた数(出品が動いているか。枠を寝かせていないか)、その月に使った時間(続けられる規模か。時給に換算するといくらか)、在庫として残っている金額(資金がどれだけ寝ているか)、利益 ÷ 使った時間。最初は小さくてよく、問題は半年経っても同じ数字のとき

自動化と外注の順番

先に仕組みで減らし、それでも足りない分を人に頼む。この順番を逆にすると、固定費だけが増えます。

最初に手を付けるのは、繰り返しの作業です。出品文とコンディション説明のテンプレート化、発送と追跡番号の登録を 1 件ずつその場で終わらせる運用、仕入れ先の在庫の変化に気づける状態。

外注を考えるのは、そのあとです。人に頼むと、指示書を書く時間と、確認する時間が新たに生まれます。作業そのものが整理されていない状態で人を入れると、かえって時間が増えます。

外注に出しやすいのは、判断を含まない工程です。撮影、出品文の下書き、梱包。逆に、仕入れの判断とバイヤーとのやり取りは、最後まで自分に残ると考えておいてください。

長期の不在に備える

副業ならではの論点です。本業の繁忙期や出張で、発送が止まる期間は必ず来ます。

eBay には不在の設定があり、販売を続けるなら最長 15 日、販売を止めるなら最長 30 日まで指定できます。これを超える不在は、出品の整理で対応することになります。

不在の予定が決まったら、受注済みの発送を終わらせてから設定するのが順序です。

専業に移るかどうか

副業が回り始めると、「これで食べていけるのでは」という考えがよぎります。

ざっくり比べると、こうなります。

副業のまま続ける専業に移る
良いところ給与という土台がある。売れない月があっても生活は揺れない時間を全部使える。仕入れも出品も回数を増やせる
つらいところ使える時間に上限がある。長期の不在で発送が止まる社会保険と税の負担の形が変わる。収入の柱が 1 本になる
向いている時間の制約を前提に、回る仕組みを作れる人同じ水準を複数か月続けていて、生活費と仕入れ資金を数か月分持っている人

私たちの意見としては、判断の材料は 3 つです。金額そのものではありません。

1. その水準を、複数か月続けられているか。 単月の最高記録は判断材料になりません。季節の影響も、仕入れ先の都合も、数か月見ないと分かりません。同じ水準を続けられているかどうかを見てください。

2. 手取りの比較に、社会保険と税の増加を織り込んだか。 会社員をやめると、健康保険と年金の負担の形が変わります。いまの給与と同額の利益では足りません。この差を織り込まずに移行すると、想定より生活が苦しくなります。

3. 現金の厚みがあるか。 仕入れは先に払い、入金は後です。加えて、返金やトラブルの負担も自分で持ちます。生活費と仕入れ資金の両方を、数か月分持っている状態が前提になります。

そのうえで、もうひとつ。収入の柱が eBay ひとつでいいのかは考えてください。仕入れ先が 1 つ、販売先が 1 つという状態は、片方が止まった瞬間に収入がゼロになります。

利益が思ったほど残らないと感じているなら、どこで消えているのかを先に切り分けてください。

よくある失敗

在庫切れのキャンセルを繰り返す。 一番多く、一番もったいない失敗です。指標が落ちると、出品枠の申請も通らなくなります。

低単価のまま件数を増やす。 作業だけが増えて、利益が伸びません。売上ではなく、手元に残る額で判断してください。

出品枠の申請を止める。 一度上がったところで満足すると、そこが上限として固定されます。申請は 30 日に 1 回できます。

本業に支障が出る。 副業が原因で本業の評価が下がるのは、最悪の結果です。使える時間の上限を先に決めてください。

記録を残さない。 確定申告の時期に 1 年分を遡ることになります。月に一度でいいので、その月の数字をまとめておいてください。

断続的な時間でも回る仕組みにする

副業でいちばん失われやすいのは、「前回どこまでやったか」を思い出す時間です。数日空けて再開するたびに、状況の把握から始めることになります。

私たちが開発している Trade Force は、商品・在庫・出品・注文・発送・売上をひとつの画面で管理する定額制の OMS(受注管理システム)です。

売れた注文は自動で取り込まれ、入荷と出荷のタスクが作られます。画面を開いた瞬間に、今日やるべきことが件数で分かります。まとまった時間が取れない副業では、ここが効きます。

売上は自動で集計され、手数料や返金を差し引いた入金額まで確認できます。「売れているのに残らない」状態に気づけるのは、この数字を見ているときです。

出品文とコンディション説明はテンプレートとして登録でき、既存の出品を取り込むこともできます。仕入れ先の在庫と価格の変化を見張る在庫監視ツールもあります。

メンバーを招待して役割ごとの権限を設定できるので、外注や家族と分担する段階になっても使えます。

まとめ

  • 段階を分けるのは金額ではなく、詰まる場所(信用 → 単価 → 作業量 → 自分の時間)
  • 副業の制約(日中に動けない・時間が断続的・長期の不在・置き場所)を前提に設計する
  • 作業時間は他人の平均ではなく、自分で 3 品計って掛ける
  • 仕組みで減らしてから、人に頼む。順番を逆にしない
  • 在庫切れのキャンセルは取引不良になる。件数が少ないほど長く残る
  • 専業の判断は、継続性・社会保険と税を織り込んだ手取り・現金の厚みの 3 つ

よくある質問

Q1.

週に何時間くらい必要ですか

A1.

「何時間あれば足りるか」ではなく、何時間使えるかから逆算してください。

使える時間が週 3 時間なら、その中で回る出品数に抑えるしかありません。無理に増やすと、発送が遅れ、問い合わせに返せず、評価に響きます。回らない規模は、伸びているのではなく崩れている状態です。

Q2.

本業の会社に知られたくありません

A2.

就業規則の確認が先です。そのうえで、確定申告の際に住民税の徴収方法を選べる場合があります。詳しくは確定申告の記事と、お住まいの自治体の案内を確認してください。

実務的には、本業の時間に eBay の作業をしないことが一番大事です。日中に対応できない前提で仕組みを作れば、そもそも隠す必要のある行動が減ります。

Q3.

家族の理解はどう得ればいいですか

A3.

在庫が家の中を占領する、週末が作業で埋まる。副業の影響は、本人以外にも及びます。

現実的なのは、置き場所と時間の上限を先に合意しておくことです。「この棚まで」「土曜の午前中だけ」と決めておくと、揉めにくくなります。数字が出てきたら共有すると、協力を得やすくなります。

Q4.

専業に移ったほうが伸びますか

A4.

時間が増えるので、伸びる可能性はあります。ただし、時間が増えれば売れるとは限りません。売上を作るのは仕入れと出品の質であって、稼働時間そのものではありません。

副業のままでも、仕組みと単価の見直しで伸びる余地は残っていることが多いです。専業移行を、伸び悩みの解決策にしないでください。順序としては、副業のまま伸ばせるところまで伸ばしてから判断するほうが安全です。

この記事を書いた人

Trade Force 運営チーム

Trade Force 運営チーム

越境EC向け販売管理ツール「Trade Force」の運営チーム。自らも eBay で日本のトレーディングカードを販売しており、現場の実体験に基づく情報を発信しています。

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