eBayの腕時計出品|動くことをどう書き、防水と精度をどう書かないか
この記事の3行要約
- 腕時計は動く・動かないの二値ではない。どれだけ正確か、どれだけ防げるかが問われる
- 中古で防水性能を名乗れないのは、メーカーが書いている性能低下とパッキン交換の話から導かれる
- 精度も防水も保証しない。書けるのは、自分が測った方法と結果だけ
目次
- 1.はじめに
- 2.eBayの腕時計出品では、「動く」の中身が問われる
- 3.機械式の腕時計で、精度(日差)を書けない理由
- 4.中古の腕時計で、防水性能を名乗れない理由
- 4-1.表示そのものは書ける
- 5.クォーツの腕時計は、電池を分けて書く
- 6.腕時計の状態で、必ず書く6項目
- 6-1.6項目が埋まるまでを、1本ぶん追う
- 7.腕時計の出品で、書かないと決めること
- 8.精度や防水を質問されたときに、腕時計で答えられること
- 9.付属品と、腕時計の「完品」という言葉
- 10.新品・未使用の腕時計を出すときも、性能は名乗らない
- 11.高額な腕時計は、真贋の仕組みが先に効く
- 12.腕時計の6項目を、毎回同じ形で残す
- 13.まとめ
- 14.よくある質問
- 15.参照リンク
はじめに
引き出しから出てきた腕時計が、振ったら動き出した。これを eBay に出せるだろうか——という場面から始めます。
動いています。竜頭も回ります。裏ぶたには防水の刻印があります。ここまで確かめたのだから、「稼働品」「10 気圧防水」と書けばいい。そう考えたくなります。
ただ、この 2 つは書いてはいけない類のことです。理由は根拠がないからではなく、中古の時計では誰も保証できないからです。しかも、その理由はメーカー自身が公式に書いています。
腕時計は、動く・動かないの二値では説明できない商材です。どれくらい正確なのか。どれくらい水を防げるのか。どれくらい持つのか。買い手が知りたいのはそこで、そのどれもが個体と使い方で変わります。
ここで決めるのは 1 つです。eBay に腕時計を出すときに、動いていることをどう書き、精度と防水をどう書かないか。真贋の仕組みと写真の撮り方には立ち入りません。読むべき記事は本文中で示します。
一般的な整理であり、個別の時計の性能や状態を保証するものではありません。
eBayの腕時計出品では、「動く」の中身が問われる
「動作品」と書かれた腕時計の出品を、買い手はそのまま信じません。動くという言葉が、何を指しているのか分からないからです。
- 針が進んでいるだけなのか
- 一定の時間、止まらずに動き続けたのか
- 日付やクロノグラフなどの機能も動くのか
- どれくらい正確なのか
これを書き分けないまま「稼働品」とだけ書くと、買い手は自分に都合よく解釈します。そして、届いてから食い違います。
腕時計は、受け取った側がすぐには判断できない商材でもあります。カメラなら、届いてシャッターを切れば分かります。時計は、数日使ってみて初めて「ずれる」と気づきます。食い違いが出てくるのが遅いぶん、こちらの説明があとから検証されることになります。
考え方としては、中古のカメラと同じです。確認した範囲を申告するのであって、良し悪しを評価するのではありません。その考え方は別の記事にまとめてあります。ただし、選べるコンディション区分の名前は、腕時計のカテゴリではカメラと違います(よくある質問で触れます)。
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腕時計に固有なのは、確認しても分からないことが残るという点です。次の 2 つの節が、それにあたります。
機械式の腕時計で、精度(日差)を書けない理由
機械式の精度は、置く向きや温度、巻き上げの具合で変わるので、手元で測った日差を性能として書くことはできません。機械式は、進んだり遅れたりします。それ自体は故障ではありません。
問題は、そのずれ方が一定ではないことです。腕に付けているかどうかでも変わります。条件が変われば、1 日あたりのずれ(日差)も変わります。
つまり、こちらの手元で測った数字は、買い手の使い方では再現しません。「日差プラス 5 秒です」と書けば、買い手はその精度を期待します。届いてから 20 秒ずれれば、説明と違うという話になります。
では何を書くのか。測定の方法と結果です。
| 書かない | 書く |
|---|---|
| 日差プラス 5 秒 | 24 時間、文字盤を上にして置き、5 秒進みました |
| 精度は良好です | 巻き上げてから 36 時間、止まらずに動きました |
| 調整済みです | 分解や調整はしていません |
違いは、性能の申告か、自分がやったことの記述かです。後者なら、条件が違えば結果も違うということが読み手に伝わります。
前の持ち主が整備したと聞いた、という情報を引き継いで書かないでください。書いた時点で、こちらの主張になります。
自分で整備に出したなら、いつ、どこへ出したかを書けます。出していないなら、「整備歴は不明です」で足ります。これは弱い表現ではなく、正確な表現です。

中古の腕時計で、防水性能を名乗れない理由
裏ぶたに WATER RESIST 5bar と刻印があるとします。これをそのまま説明に書いていいでしょうか。
書けません。メーカーが公式に説明しているのは、次の 2 つです。
長時間の使用により、汗や水分の影響を受け、弾力性が低下したり、もろくなると防水性能が低下することがあります。
ガラスのキズやカケ、部品のゆがみなどで防水性能が低下することがあります。
そして、維持のために何が必要かも書かれています。
2〜3年に一度の定期的な点検にあわせて防水パッキンの交換をお勧めいたします。
メーカーが書いているのは、性能が低下することと、維持には点検が要ることまでです。そこから言えるのは、防水性能は買った時点の性能であって、放っておいて維持されるものではないということになります。
中古の個体が、いつ点検を受けたのか、パッキンがどうなっているのかは、こちらには分かりません。だから名乗れない、というのがこの記事の結論です。
刻印は、その時計が新品として出荷されたときの表示です。いまの性能ではありません。
表示そのものは書ける
書けないのは性能の保証であって、刻印されている事実は書けます。
- 刻印を事実として書く。「裏ぶたに WATER RESIST 5BAR の刻印があります」
- 確認していないと書く。「防水性能の確認はしていません」
- 使い方の注意を添える。水に触れる使い方は避けるよう案内する
表示の読み方も添えておきます。日本時計協会の説明では、JIS で日常生活用の防水表示は bar(気圧)、潜水用は m(メートル)で表すことになっています。WATER RESIST や W.R. は WATER RESISTANT の略記で、JIS と ISO に基づいた性能表示です。
買い手が水に触れる場面で使い、内部に浸水したとします。こちらの説明に「防水」と書いてあれば、それは説明どおりでなかったという話になります。
書かないことで失う売上より、書いたことで負う責任のほうが大きいというのが、この項目の性質だと思います。

クォーツの腕時計は、電池を分けて書く
クォーツで止まっている個体は、判断が 2 つに分かれます。
電池が切れているだけなのか、機械そのものが動かないのか。この 2 つは価格が大きく違います。
新しい電池を入れて確かめたなら、そう書いてください。入れずに出すなら、「電池切れの状態です。電池を交換しての動作確認はしていません」と書きます。曖昧にすると、買い手は動くほうに期待します。
書き分けるのは次の 3 つです。
- 電池を入れ替えたかどうか。入れ替えた日も書けると、なお分かります
- 入れ替えて動いたかどうか。動いたなら、どれくらい観察したか
- 電池が入ったまま送るのかどうか。輸送の条件に関わります
電池を入れたまま国際発送する場合、宛先や電池の種類によって条件が変わります。「送れる」と一般化せず、出す前に確認してください。
日本郵便の危険物のページで条件が書かれているのは、リチウム電池です。機器に組み込まれたリチウム電池は、差出条件を満たせば送れますが、一部の国・地域あてに限られます。ボタン型のリチウム電池は、機器に組み込まれていれば船便だけでなく航空便でも送れる、とされています。
腕時計の電池がリチウム電池かどうかは、電池に刻まれた型番を電池メーカーの表記で確かめてください。種類が分からないまま「電池入りで送れる」と判断しないほうが安全です。抜いて送るなら、その旨を説明に書けば、買い手は電池を用意して待てます。
もうひとつ、クォーツで見落とされやすいのが液漏れです。長く放置された個体では、電池が液漏れして電池室が腐食していることがあります。蓋を開けて確かめられるなら確かめ、確かめられないなら「電池室は未確認です」と書いてください。届いてから発覚すると、動く・動かない以前の問題として扱われます。
電池を入れずに、止まった状態のまま出すのは悪い選択ではありません。確認していない範囲が明確になるからです。
避けたいのは、電池を入れて数分動いたことを根拠に「稼働品」と書くことです。クォーツは電池が弱っていても短時間なら動きます。観察した時間を書かない稼働の申告は、実質的に何も言っていません。
腕時計の状態で、必ず書く6項目
ここまでを踏まえて、説明に入れる項目を並べます。6 つで足ります。
- 稼働の状況。動いているか、止まっているか。機械式かクォーツか
- 測定の方法と結果。どの向きで、何時間置いて、どれだけずれたか
- 竜頭とボタンの操作。引き出し、押し込み、回転。日付や機能の切り替えが動くか
- ベルトとコマ。素材、長さ、外したコマが付属するか、留め具の状態
- 風防とケースの状態。傷、欠け、変色。写真で示せる範囲
- 裏ぶたの刻印。型番と防水表示を、事実として書き写す
この 6 つを毎回同じ順番で書くと、抜けが目で分かります。埋められない項目があるなら、そこに「未確認」と書けば、それも情報になります。
出品画面のどこに何を入れるかという手順そのものは、出品の記事にまとめてあります。この記事が扱っているのは、その画面に向かう前に何を確かめて言葉にするか、です。
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写真は、この 6 項目に対応させると迷いません。とくに 5 と 6 は写真のほうが伝わります。撮り方そのものは別の記事にまとめてあります。
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6項目が埋まるまでを、1本ぶん追う
6 項目は並べただけでは短く見えます。実際にどれだけの時間がかかるのかも含めて、1 本ぶんを追います。
手に取ったのは、機械式の腕時計です。振ると動き出しました。ここで「動く」と書きたくなりますが、まだ書きません。
竜頭を回してぜんまいを巻き、文字盤を上にして机に置きます。時刻を控えておきます。これをしておかないと、あとで結果が書けません。
翌日、同じ時刻に見ます。3 秒進んでいました。書けるのはここまでです。「24 時間、文字盤を上にして置き、3 秒進みました」。これが 2 の項目になります。
次に竜頭とボタンです。引き出して時刻を合わせ、日付の切り替えを試します。日付が動くこと、切り替わる時刻がずれていないかを見ます。動かない機能があれば、そこも書きます。
ベルトを見ます。金属のベルトで、留め具に傷がありました。外したコマは 2 つ手元にあります。「調整済み」ではなく「外したコマ 2 個が付属します」と書きます。
風防を斜めから見ると、細い傷が 1 本ありました。ケースには小さな打痕があります。どちらも写真で示せる範囲です。
最後に裏ぶたです。型番と WATER RESIST の表示が読めました。書き写すだけで、性能には触れません。
これで 6 項目が埋まりました。書いた分量は多くありませんが、買い手が判断に使える情報は、性能を並べた説明よりずっと多くなっています。

腕時計の出品で、書かないと決めること
書く項目より、書かないと決めた項目のほうが、この商材では効きます。
- 精度を数値で保証しない。測定の記述に置き換えます
- 防水性能を名乗らない。刻印は事実として書き、性能は書きません
- 整備歴を推測で書かない。自分で出したときだけ書けます
- 「新品同様」と書かない。主観の語で、確認した範囲を伝えません
- 稼働時間を誇張しない。観察していない時間を書かない、ということです
- 「ノークレーム・ノーリターン」と書かない。eBay の仕組みの上では効きません
現状品という言葉をコンディション説明に添えるのは構いません。ただし、これは説明を省いてよいという意味ではありません。書いた範囲が説明のすべてになるので、範囲を広く取るほど守られます。
ここに挙げた 6 つに共通しているのは、確かめていないことを、確かめたことのように書かないという一点です。逆に言えば、確かめたなら書いてよいということでもあります。整備に出したなら整備歴を書けますし、1 週間動かしたなら 1 週間と書けます。制限しているのは表現ではなく、根拠のない断定のほうです。
精度や防水を質問されたときに、腕時計で答えられること
書かないと決めても、聞かれることはあります。「日差はどれくらいですか」「水に入れても大丈夫ですか」。ここで答え方が崩れると、説明を組み立てた意味がなくなります。
原則は 1 つです。書かないと決めたことは、聞かれても答えない。説明に書かなかった性能を、やりとりの中でだけ保証することはできません。メッセージの内容は取引の記録として残るので、説明に書いたのと同じ重さを持ちます。
では何を返すのか。説明に書いた事実を、もう一度言い直します。
- 精度を聞かれたら、測った条件と結果を繰り返す。「24 時間、文字盤を上にして置き、3 秒進みました」
- 防水を聞かれたら、刻印を読み上げ、性能の確認はしていないと添える
- 整備歴を聞かれたら、自分が出したかどうかだけを答える
「大丈夫です」「問題ないと思います」は、いちばん短く、いちばん危ない返し方です。思うという語が、こちらの主観を相手の期待に変えてしまいます。
質問が来たこと自体も情報です。同じことを二度聞かれたら、その項目は説明に足りていません。回答は 1 人にしか届きませんが、説明はこれから見る全員に届きます。書き足すほうが、結果的に手間が減ります。
付属品と、腕時計の「完品」という言葉
腕時計は付属品で価格が変わる商材です。だからこそ、「完品」「フルセット」という言葉を安易に使わないほうがいいと思います。
何が揃っていれば完品なのかは、買い手ごとに違います。箱と保証書だけを指す人もいれば、外したコマや取扱説明書まで含める人もいます。
やることは単純で、あるものを列挙します。
- 外箱、内箱
- 保証書、取扱説明書
- 外したコマ(何個か)
- 予備のベルト、工具
そのうえで、無いものも書きます。「保証書はありません」と書けば、期待の食い違いが起きません。
付属品は、写真の枚数を増やす理由にもなります。箱の状態、保証書の記載、コマの実物。文章で「付属します」と書くより、写っているほうが早く伝わります。
保証書には、購入店の情報や購入者に関する記載が入っていることがあります。写真をそのまま載せると、意図せず個人の情報を公開することになります。
必要な部分だけを写すか、該当部分を隠してください。日付や型番を示したいだけなら、その部分だけで足ります。
新品・未使用の腕時計を出すときも、性能は名乗らない
ここまでは中古の話でした。逆に、未使用の個体を出す場合はどうでしょうか。
結論は変わりません。性能は名乗らず、事実を書きます。
理由は 2 つあります。
未使用でも、経過した時間は戻らない。箱に入ったまま何年も置かれていた個体は、防水の観点では「新品」ではありません。メーカーが書いているのは使用による劣化ですが、時間そのものも要素です。
動かしていないなら、稼働も確かめていない。未使用であることと、動くことは別の情報です。未使用のまま出すなら、「動作確認はしていません」と書くことになります。
未使用で書けるのは、次のようなことです。
- 購入時のまま、使用していないという事実
- 保護シールが残っているかどうか
- 付属品が揃っているかどうか
- 保管していた期間の目安
中古は確かめられます。未使用は、確かめると未使用でなくなります。
だから、未使用の出品は事実の列挙だけで組み立てるほうが自然です。性能を書き足したくなりますが、確かめていない以上、書ける材料は増えていません。
高額な腕時計は、真贋の仕組みが先に効く
価格帯が上がると、状態の書き方より先に真贋の話になります。
eBay には真贋保証(Authenticity Guarantee)があり、腕時計では 2,000 ドル以上の出品が対象です。500 ドルから 1,999.99 ドルの範囲では、買い手が費用を負担して付けることもできます。落札後、セラーは鑑定を行うパートナーへ発送します。
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ここで押さえておきたいのは、真贋保証は状態を保証する仕組みではないということです。本物かどうかを確かめる仕組みであって、精度も防水も見ません。
つまり、価格帯が上がっても、状態記述の責任はこちらに残ります。むしろ高額なほど、書いた一文の重みが増します。
腕時計の6項目を、毎回同じ形で残す
6 項目を順番に書くこと自体は、難しくありません。抜けるのは、書かないと決めた項目の隣にある、書くべき項目のほうです。
3 本目までは裏ぶたの刻印を書き写していたのに、10 本目では省いている。同じ型番を前にどう書いたかが分からない。ここから表記のばらつきが生まれ、説明と違うという申し立てにつながります。
私たちが開発している Trade Force は、商品・在庫・出品・注文・発送・売上をひとつの画面で管理する定額制の OMS(受注管理システム)です。
コンディション説明はテンプレートとして登録できるので、6 項目の並びをそのまま型にできます。埋め忘れた項目が見た目で分かり、書かないと決めた項目に手が伸びることもありません。
1 点物を商品として登録でき、商品画像も一緒に持てます。画面から eBay へ公開・修正反映ができ、既存の出品を取り込むこともできます。
「この個体をどう確かめて、どう書いて、いくらで売ったのか」が後から辿れる状態になります。
このあと紹介している記事 (1 本)
まとめ
- 腕時計は動く・動かないの二値ではない。どれだけ正確か、どれだけ防げるかが問われる
- 書くのは性能ではなく、自分がどう確かめたかという事実
- 機械式の精度は姿勢・温度・巻き上げ状態で変わる。日差を性能として書かない
- メーカーが書いているのは、汗や水分で性能が低下することと、2〜3 年に一度の点検とパッキン交換。そこから、中古では名乗れないという結論になる
- 刻印は新品時の表示であって、いまの性能ではない。事実としてだけ書き写す
- JIS では日常生活用は bar、潜水用は m で表示する
- クォーツは、電池が切れているのか機械が動かないのかを分けて書く
- 状態で書くのは 6 項目。稼働・測定・竜頭とボタン・ベルトとコマ・風防とケース・裏ぶたの刻印
- 書かないと決めたことは、聞かれても答えない。返すのは、説明に書いた事実の言い直し
- 「完品」と書かず、あるものと無いものを列挙する
- 未使用でも性能は名乗らない。確かめると未使用でなくなる
- 真贋保証は状態を保証する仕組みではない
よくある質問
Q1.「稼働品」という言葉は使わないほうがいいですか
使うこと自体は構いませんが、それだけで終わらせないでください。稼働品と書いたうえで、何時間観察したのか、どの機能を動かしたのかを続けて書けば、意味のある記述になります。
一語で済ませようとすると、買い手ごとに解釈が変わります。この商材では、その解釈の幅が価格の幅とほぼ同じ大きさになります。
Q2.防水を書かないと、売れにくくなりませんか
刻印を事実として書けば、探している買い手には届きます。項目や説明に WATER RESIST 5BAR という文字列があれば、検索でも拾われます。
差が出るのは、そのあとに、「性能は確認していません」と続けるかどうかだけです。この一文で失う売上より、書かずに浸水したときに失うもののほうが大きいと考えています。
Q3.ベルトのコマは、外した分も送るべきですか
送るなら、そう書いてください。手元に無いなら、無いと書きます。
サイズ調整のために外したコマが揃っているかどうかは、買い手にとって手首に合うかどうかの問題です。「調整済み」とだけ書くと、外したコマが付くのかどうかが伝わりません。個数を書くのがいちばん確実です。
Q4.動かない腕時計は、どの区分で出しますか
区分の名前が、カメラとは違います。eBay のヘルプにあるカテゴリ別の一覧では、ジュエリー&腕時計の中古品は Pre-owned - Excellent / Good / Fair の 3 段階で、カメラにある For parts or not working はこの一覧に載っていません。いちばん下の Fair は、目立つ欠陥や傷、破損、パーツの欠落などがある商品と説明されています。
出品画面に出る選択肢はカテゴリで変わることがあるので、実際には画面で確かめてください。どの区分でも、動かないことを知っていて上の段階を選ぶと、区分と説明が食い違います。動かないことは、区分に頼らず説明に書いてください。確認した範囲を書くという考え方は、中古カメラの記事と同じです。
Q5.測定は何時間くらい見ればいいですか
決まりはありません。書けるだけの時間を見て、その時間を書いてください。1 時間なら 1 時間、24 時間なら 24 時間と書けば、買い手はそれを前提に判断します。
短い観察が悪いのではなく、観察していない時間まで動いたことにするのが問題です。時間を書けば、その問題は起きません。
Q6.型番が読み取れない場合はどうしますか
読み取れる範囲だけを書いてください。推測で型番を補わないことです。
型番が読めないこと自体は、珍しくありません。裏ぶたが摩耗している個体では普通に起こります。読めないという事実を書いておけば、それ以上は問われません。
型番は買い手が相場を確かめる手がかりなので、間違った型番を書くと、別の商品として買われます。読めないなら、読めない旨と、代わりに分かること(ケース径、文字盤の表記、ムーブメントの種類)を並べるほうが誠実です。
Q7.自動巻きの腕時計は、どれくらい動かしてから判断しますか
決まった時間はありません。巻き上げてから何時間で止まったかを、そのまま書いてください。持続する時間は個体と状態で変わるので、カタログの数字を借りると、それは性能の申告になります。
腕に付けて動かした場合は、その旨も書いてください。置いたままの観察と、身に着けての観察は条件が違います。条件を書けば、結果の意味も伝わります。
Q8.ソーラーや電波の腕時計も、同じ書き方でいいですか
6 項目の骨格は同じですが、稼働の確かめ方が変わります。ソーラーなら、光に当ててから動いたかどうか。電波なら、受信して時刻が合ったかどうかです。
ただし、受信できたことを性能として書かないでください。電波の受信は場所と時間帯で変わるので、こちらで合ったからといって、買い手の環境で同じことが起きるとは限りません。「この場所では受信しました」という書き方に留めるほうが正確です。
Q9.返品が続くときは、どこを直せばいいですか
まず、返品の理由を分類してください。状態の食い違いなのか、精度や防水についての期待の差なのかで、直す場所が変わります。
期待の差が原因なら、書き方の問題です。返品率が上がる前に、書かないと決めた項目を守れているかを見直すのが早いと思います。Item Specifics の埋め方やコンディションの選び方が実物とずれていないかも、あわせて確認してください。
Q10.日差が何秒以内なら、精度を書いてもいいですか
秒数で線は引けません。問題は数字の大きさではなく、手元の条件で測った数字を、買い手の使い方でも出る性能として書くことだからです。
メーカーが公表している精度を引用したくなる場合も同じです。それはその機種の新品の仕様であって、この個体の性能ではありません。書くなら、「24 時間、文字盤を上にして置き、3 秒進みました」のように、測った条件と結果の組で書いてください。
参照リンク
- シチズン「防水性能について」 — 防水性能の低下と、2〜3 年に一度の点検・パッキン交換の推奨
- 日本時計協会「防水時計の種類と取扱い上の注意点」 — JIS の表示(bar と m)と
WATER RESISTの意味 - eBay: Item condition by category — ジュエリー&腕時計の区分(新品 3 種、中古品 Excellent / Good / Fair の 3 段階、再生品)
- 日本郵便「国際郵便として送れないもの — 危険物」 — 機器に組み込まれたリチウム電池の差出条件と、ボタン型の扱い
- eBay: Authenticity Guarantee for Watches — 対象となる価格帯と鑑定の流れ






