eBayの商標トロールとパテントトロール|VeROとの違いと、届いたときの初動
この記事の3行要約
- 出品が消えるのはeBay内の話、請求が届くのはeBayの外の話。まず切り分ける
- eBay自身が、侵害の有無に疑問があるときは法的助言を求めるよう明記している
- ブランド名を消してItem SpecificsをUnbrandedにする対策は、不正確な出品として報告される側の理由になりうる
目次
- 1.はじめに
- 2.eBayの商標トロール・パテントトロールという言葉が指しているもの
- 3.VeROの削除通知と、商標トロールの請求の見分け方
- 4.eBayは、商標トロールの請求の当事者にならない
- 5.正規品でも知的財産権の侵害を主張されることがある4つの型
- 6.商標トロール対策として広まっている「名前を隠す」が、逆を向いている理由
- 7.知的財産権の請求が届いたとき、最初に確認する4つ
- 8.商標トロールの請求を受けたときに、やってはいけない初動
- 9.出品を取り下げるかどうかを、どう決めるか
- 10.アカウント凍結とSettlement Offerが同時に届く型
- 11.売上金を一か所に置きっぱなしにしない
- 12.商標トロールに狙われやすいのは、権利が濃い商材
- 13.出品の記載を揃えておく
- 14.まとめ
- 15.よくある質問
- 16.参照リンク
はじめに
ある日、英語のメッセージが届きます。差出人は法律事務所で、事件番号らしき文字列と、期日までに一定の金額を支払えば解決するという提案(Settlement Offer)が書かれている。同じ頃に、アカウントと売上金が止まっている。
こうした事態は、セラーの間で「商標トロール」「パテントトロール」と呼ばれています。
まず押さえたいのは、これが出品の削除とは別の出来事だということです。eBay の仕組みの中で出品が消えるのと、eBay の外から請求が来るのとでは、相手も、動き方も、期限の意味も違います。
この記事では、その切り分けと、届いたときに最初に確認することを書きます。eBay の仕組みの側、つまり VeRO の申告と出品削除への対処は、別の記事にまとめています。
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この記事は一般的な整理であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士へご相談ください。eBay 自身も、知的財産に関するポリシーの中で、侵害の有無に疑問があるときは法的助言を求めるよう案内しています。
eBayの商標トロール・パテントトロールという言葉が指しているもの
商標トロール・パテントトロールは、知的財産権を根拠に、多数の出品者へ金銭の支払いを求める相手を指す、セラーの間の呼び名です。もともとの意味から確認します。
パテントトロールは、自社では製品を作らず売らないまま特許権を集め、それを行使して他社から金銭を得ることを主たる目的とする主体を指す呼び名です。学術的には Non-Practicing Entity(NPE)、あるいは Patent Assertion Entity(PAE)と呼ばれます。
セラーの間で使われている「商標トロール」は、そこから派生した言い方です。特許に限らず、商標権や著作権を根拠にする場合も含めて、この呼び名が使われています。
ここで気をつけたいのは、この呼び名は法律用語ではないということです。届いた請求が「トロールによるもの」なのか、権利者による正当な権利行使なのかを、受け取った側が外形から判定する方法はありません。差出人が正規の権利者かどうか、代理権があるかどうかも、メールの文面だけでは分かりません。
だからこそ、呼び名で分類しようとせず、内容で確認する必要があります。
VeROの削除通知と、商標トロールの請求の見分け方
見分ける手がかりは差出人です。eBay から届くのは出品を削除したという通知で、支払いを求める請求は eBay 以外から届きます。違いを並べると次のとおりです。
| eBay からの出品削除通知 | eBay の外から来る請求 | |
|---|---|---|
| 差出人 | eBay | 権利者を名乗る個人・企業、またはその代理人 |
| 経路 | eBay のメッセージとメール | メール、eBay のメッセージ、書面など |
| 内容 | どの出品が、なぜ削除されたか | 支払いや行為の停止を求める内容。期限が示されることが多い |
| eBay の立場 | 措置を行った当事者 | 紛争の当事者ではない |
| 求められること | 該当する出品の是正 | 相手方への回答・対応。判断に法的な評価が要る |
| 相談先 | eBay の出品者ヘルプ | 弁護士 |
アカウントや売上金が止まっている場合も、止めた主体が eBay の措置なのか、外部の手続きに基づくものなのかで意味が違います。通知の文面に何が書かれているかを、まず落ち着いて読んでください。
VeROは前者、つまり eBay 公式の申告受付の仕組みです。権利者が侵害の申し立てを提出し、eBay が内容を確認して、侵害と判断された出品を削除する。セラーには説明つきで通知が届きます。この流れの中では、原則として出品を是正すれば話が終わります。
後者はそうではありません。eBay の仕組みの外にある請求なので、出品を消しても相手方との関係は残ります。
eBayは、商標トロールの請求の当事者にならない
知的財産に関するポリシーには、いくつか重要な一文があります。
出品者は、eBay に出品するすべての商品が正規品であること、および商品や出品が他者の知的財産権を侵害していないことを確認する責任があります。
商品や出品が知的財産権を侵害している可能性があるかどうかについて質問がある場合は、法的助言を求めてください。
特許と実用新案については、さらに踏み込んだ書き方をしています。特定の製品が特許を侵害しているかどうかの判断は多くの場合複雑で明確ではないため、適切な専門家に相談することが重要である、と。
実用新案が並んでいることは、押さえておく価値があります。ポリシーは、実用新案を「特許と同様に発明を保護するもので、さまざまな管轄区域の特許庁で登録できる」としたうえで、特許庁による審査が行われないため保護期間が短くなると説明しています。
審査を経ずに登録されるということは、権利として成立させるまでの手間が特許より軽いということでもあります。請求の根拠が「特許」だと思って読んでいると、実際には実用新案だった、ということが起こりえます。どの権利かを確かめるという次章の手順が効くのは、この違いが争点を変えるからです。
つまり eBay は、侵害しているかどうかの判断を自分では引き受けないという立場を明示しています。この一文は、記事や動画で「eBay に相談すれば何とかなる」と読める説明を見たときの、判断材料になります。
正規品でも知的財産権の侵害を主張されることがある4つの型
「本物を売っているのに、なぜ」という疑問には、公式の記述から答えられる部分があります。
型 1: 並行輸入。 eBay は、並行輸入品を「知的財産権所有者の許可なく、ある国や地域で販売されている純正商品」と定義したうえで、権利所有者がその管轄区域での輸入または販売を許可していない場合、その管轄区域で知的財産権を侵害していると見なされることがあると書いています。商品そのものは本物でも、売る先の国の権利関係で判断が変わるということです。
出品者は、出品する国と出荷先の国の両方で取引が合法であることを確認する責任を負うとも書かれています。配送の設定で、対象から外す国を指定することはできます。
型 2: 出品の作り方。 商品が本物でも、出品のほうが侵害することがあります。公式が挙げているのは、第三者の写真・画像・動画を許可なく使うこと、ウェブサイトやカタログからコピーした文章を使うこと、説明や画像に第三者のロゴを加えることなどです。
型 3: ブランド名の使い方。 そのブランドが作っていない商品、あるいはそのブランドと特別な互換性がない商品に、ブランド名を使って出品することが挙げられています。ビュー数を増やす目的での使用も含むと明記されています。ユーザー名やストア名に第三者の商標を使ってつながりを示唆することも同じ扱いです。
型 4: パブリシティ権。 個人の名前・肖像・声・署名などの商業的な使用を本人が管理する権利です。本人の同意なしに推奨や関係を示唆する出品、あるいは本人の画像を商品に使うことは、侵害になりうると書かれています。商標や著作権に比べて意識されにくい分、見落としやすい型です。
出品の作り方とブランド名の扱いは、冒頭で挙げた VeRO の記事で 4 類型と 5 つの確認に整理してあります。この記事では繰り返しません。

商標トロール対策として広まっている「名前を隠す」が、逆を向いている理由
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
対策として広く紹介されているのが、次の 2 つです。
- タイトルと説明文から商標名やキャラクター名を消し、一般名詞に置き換える
- Item Specificsの Brand 欄を「Unbranded」や「Generic」にする
どちらも、検知されないようにするという発想です。ただ、eBay の公式の記述と並べると、向きが逆になっています。
公式は、正規のブランド品なら出品にブランド名を記載するよう案内しています。「ブランド品を出品する場合は、出品にブランド名を記載し、自分で撮影した販売商品の写真を含めます」と、確認事項の中に書かれています。付け加えられている条件は、認定ディーラーや再販業者でないなら、そうであるかのように書かないこと、それだけです。
そして、こう書かれています。
権利所有者は、ブランドや製品に関する虚偽、不正確、または誤解を招く文言を含む出品を報告することができます。
本物のブランド品の Brand 欄に「Unbranded」と入れる行為は、この定義に当てはまりかねません。検知を避けるつもりで、報告される側の理由を自分で作ることになります。
偽造品に関する記述も、同じ方向を向いています。公式は、出品には複数の角度から詳細を鮮明に撮影した写真を含める必要があり、ロゴや商品の他の部分が写真に隠れたりぼやけたりしてはならないと書いています。隠すのではなく、はっきり見せるほうが求められています。
公式が求めている方向
- 正規品ならブランド名を記載する
- 写真は自分で撮り、ロゴを隠さない
- 説明と宣伝文を正確・完全にする
- 認定ディーラーでないなら、そう名乗らない
広まっている「隠す」対策
- 商標名を一般名詞に置き換える
- Brand 欄を Unbranded / Generic にする
- ロゴが写らないように撮る
- 検知されない書き方を探す
誤解のないように書くと、扱ってよいか分からない商材を避けるという判断は正当です。危ういのは、扱うと決めておきながら記載のほうを不正確にすることです。
もうひとつ、隠す対策には副作用があります。ブランド名を外したタイトルは、そのブランドを探しているバイヤーに届きません。Brand 欄を Unbranded にすれば、ブランドでの絞り込みからも外れます。リスクを下げたつもりで、売れる経路のほうを塞いでいるという状態になりがちです。
扱うと決めたなら記載は正確にする、迷うなら扱わない。中間に見える「扱うが名前は伏せる」は、権利の面でも販売の面でも得をしません。
知的財産権の請求が届いたとき、最初に確認する4つ
最初に確認するのは、誰から・どの権利で・何を求めていて・期限はいつか、の 4 つです。事例ごとの正解は書けませんが、この 4 つはどの請求でも同じです。
1. 誰からか。 差出人の名前、所属、権利者本人なのか代理人なのか。連絡先が本文中のメールアドレスだけの場合、そのアドレスがどこにつながるのかも確認の対象になります。
2. どの権利か。 商標なのか、著作権なのか、意匠なのか、特許なのか。権利の種類が変わると、争点も相談すべき相手も変わります。登録番号が書かれていれば控えてください。
3. 何を求めているか。 出品の取り下げだけなのか、金銭の支払いを求めているのか、その両方か。求められている行為が何かを、感情を挟まずに書き出します。
4. 期限はいつか。 期日が書かれている場合、それが手続き上の期限なのか、相手が一方的に設定したものなのかは外形では分かりません。ただし期限があるという事実は、相談を急ぐ理由になります。
この 4 つを書き出すと、ひとつ分かることがあります。どれも「支払うかどうか」の前に決まる情報だということです。金額の話から入ると、相手の提示した枠組みの中で考えることになります。先に事実を並べておくと、相談したときの話も早く進みます。
相談先は、知的財産と、できれば米国の手続きに詳しい弁護士です。日本の弁護士会や、公的な相談窓口から探せます。費用の見込みを最初に聞いておくと、判断がしやすくなります。
出品者ヘルプは eBay の措置について答える窓口なので、外部から届いた請求そのものへの回答は期待できません。アカウントや資金の状態について確認したいことがあれば、そちらは eBay に聞く、という切り分けになります。

商標トロールの請求を受けたときに、やってはいけない初動
無視する。 内容を確認しないまま放置すると、相手方の手続きだけが進む可能性があります。少なくとも、何を求められているかは読んでください。
その場で感情的に返信する。 事実関係を確認する前に書いた文面は、あとから前提として扱われることがあります。返信するかどうか、何を書くかは相談してから決めるのが安全です。
指定された宛先へ、確認せずに支払う。 相手が正規の権利者か、代理権があるかを確かめないまま送金すると、請求が終わる保証がありません。
記録ごと消す。 出品を取り下げるのは是正として妥当な場面がありますが、通知の文面・出品の内容・写真・仕入れの証憑を先に保存してからにしてください。何を売っていたかを示せなくなると、後から説明ができません。
同じ商材を、別のアカウントで出し直す。 措置を避けるために別のアカウントを使うことは、複数のアカウントに関するポリシーが禁じています。請求の相手が変わるわけでもありません。
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出品を取り下げるかどうかを、どう決めるか
取り下げるなら、先に記録を保存してからにします。請求が届いたとき、多くの人がまず考えるのが「該当する出品を全部消すべきか」ですが、ここでは 2 つの目的が衝突します。
是正としては、消すほうが早い。 侵害の可能性がある出品を残したまま時間が過ぎると、同じ型の指摘が積み上がる可能性があります。繰り返しの侵害は、出品制限やアカウント停止につながると公式に書かれています。
説明の材料としては、消すと困る。 何をどう書いて売っていたのかを示せなくなります。仕入れの経路や、偽造品ではないことを説明する場面で、消えた出品は取り戻せません。
両立させるには、保存を先にします。保存しておくのは次のものです。
- 通知の全文(ヘッダーを含む形で)
- 該当する出品のページ全体。タイトル・説明・Item Specifics・写真
- 仕入れの証憑。いつ、どこから、いくらで仕入れたか
- その商品に関するバイヤーとのやり取り
出品方法が原因の場合は、全部を消さずに該当部分を修正するだけで済むことがあると eBay は書いています。画像の差し替えや文言の削除で足りるなら、出品自体を残せます。
なお、セラー保護の仕組みは取引上のトラブルを対象としたもので、知的財産の請求を肩代わりするものではありません。ここを期待しないでください。
アカウント凍結とSettlement Offerが同時に届く型
冒頭に書いた場面、つまり売上金が動かせなくなるのと前後して、支払いを求める英文が届くという型を、手元で確かめられることに分けて読みます。2 つが同時に来ると 1 つの出来事に見えますが、確かめる先は別々です。
まず、売上金が止まる側です。eBay の支払いサービスの規約(Payments Terms of Use)は、出金を止める理由のひとつに法令上の義務を挙げ、当局から資金の凍結を命じられることがあると書いています。そうして止めたときは eBay から知らせがあり、追加の情報を求めることがある、とも書かれています。
同じ規約は、本人確認が済んでいないときや、購入者からの申し立てが急に増えたときなど、ほかの理由でも出金を止めると書いています。支払いを求める英文が届いていても、止まった理由がその請求だとは限りません。先に eBay からの知らせを読み、止まった理由として何が書かれているかを確かめてください。出品者の基準の評価が下がったことが理由なら、アカウント停止と復旧の記事の領域です。
次に、支払いを求める側です。Settlement Offer は和解の提案で、金額も期限も、相手が示した条件です。応じるかどうか、金額が妥当かどうかは、先に挙げた 4 つを書き出したうえで弁護士に相談して決めることになります。
2 つが並ぶと、「払えば凍結が解ける」と読みたくなります。ただ、規約の上で止めた出金が戻るのは、eBay が求めた情報を受け取ったときか、リスクが別の形で解消したときです。相手の文面に「支払えば解除される」と書かれていても、それは相手の説明であって、eBay の知らせではありません。
eBay からの知らせと相手の文面を、並べて相談に持っていく。この型でいちばん効くのは、この一手だと考えています。どちらか片方だけを見せると、相談を受ける側も全体を判断できません。
売上金を一か所に置きっぱなしにしない
アカウントに動きがあったとき、いちばん困るのは資金が動かせなくなることです。これは知的財産の話に限らず、出品違反の措置でも、パフォーマンスの問題でも起こりえます。
対策というより、運転資金を一か所に滞留させないという一般的な資金管理の話として考えるのが実際的です。支払いの受け取りは、スケジュールを選べるアカウントなら設定で変えられるので、手元に必要な分を早めに引いておく運用にしておくと、止まったときの影響が小さくなります。
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これは「凍結されても大丈夫になる」という話ではありません。止まったときに、仕入れと発送を続けられるかどうかが変わる、という程度の意味です。
商標トロールに狙われやすいのは、権利が濃い商材
特定の権利者や作品名を挙げることはしません。名指しすると、その相手が問題であるかのように読めますし、リストは常に古くなります。
代わりに、権利が濃くなりやすい商材の傾向として整理します。
- キャラクターやデザインそのものが価値を持つもの。 フィギュア、ぬいぐるみ、ポスター、アパレル、缶バッジ。著作権と商標権の両方がかかりやすい領域です
- ブランド名が価値を持つもの。 家電、音響機器、カメラ、時計。並行輸入の型に当たりやすくなります
- 写真やロゴを避けて撮るのが難しいもの。 パッケージにキャラクターが大きく印刷されている商品など
- 人物の肖像を含むもの。 パブリシティ権の対象になりえます
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判断のタイミングは、出品時ではなく仕入れ時に置くほうが実際的です。仕入れてしまってから「出せない商材だった」と分かると、在庫が丸ごと止まります。仕入れの段階で、その商品をどの国へ売るつもりかまで含めて決めておくと、後戻りが減ります。
もう一段さかのぼると、扱う商材の幅を決める話になります。権利が濃い領域を主力にすると、確認の手間が常に付いてきます。それでも利益が出るなら選択として成り立ちますが、確認の手間を織り込まずに数だけ増やすと、どこかで追いつかなくなります。
繰り返しの侵害があると、出品制限やアカウント停止に至ることがあると公式に書かれています。1 件ごとの是正だけでなく、同じ型を繰り返していないかを見る必要があります。
このあと紹介している記事 (1 本)
出品の記載を揃えておく
ここまでの内容を実務に落とすと、やることは「記載を正確にして、揃える」に集約されます。ブランド名を書くか書かないかを商品ごとに迷っていると、書き方がぶれます。ぶれた記載は、あとから見返すこともできません。
Trade Force は、eBay 輸出の商品・在庫・出品・注文・発送・売上をひとつの画面で管理する定額制の OMS です。出品文とコンディション説明をテンプレートとして持てるので、カテゴリごとに決めた書き方を、毎回同じ形で適用できます。既存の出品も取り込めるので、過去に出したものを含めて記載を見返せます。
処理の結果は Slack へ通知でき、メンバーを招待して権限を設定することもできます。出品を複数人で作る体制でも、記載の型を 1 か所で決めておけます。
Trade Force のサービス紹介からご覧ください。
まとめ
まず、差出人を見てください。 eBay からの出品削除通知と、eBay の外から来る請求は別の出来事です。相手も、次にやることも違います。
eBay は侵害の判断を引き受けません。 知的財産に関するポリシーは、疑問があれば法的助言を求めるよう明記しています。特許については「専門家に相談することが重要」とまで書いています。
正規品でも主張されることがあります。 並行輸入、出品の作り方、ブランド名の使い方、パブリシティ権。公式の記述から確認できる型が 4 つあります。
「名前を隠す」対策は向きが逆です。 公式は正規品ならブランド名を記載するよう案内し、不正確な文言を含む出品は権利者から報告されうると書いています。
届いたら、4 つを確認して記録を残してください。 誰から、どの権利で、何を求めていて、期限はいつか。消す前に保存し、相談してから返信する。
よくある質問
Q1.パテントトロールと商標トロールは何が違いますか
パテントトロールは、自社では製品を作らず売らないまま特許権を集め、それを行使して金銭を得ることを主な目的とする相手を指す呼び名です。商標トロールは、そこから派生したセラー間の言い方で、商標権や著作権を根拠にする場合も含みます。
どちらも法律用語ではありません。実務で違いが出るのは呼び名ではなく、請求の根拠がどの権利かです。特許・実用新案・商標・著作権のどれかで、争点も相談すべき相手も変わります。
Q2.商標トロールとVeROは何が違いますか
VeRO は eBay 公式の申告受付の仕組みで、権利者が侵害を申し立て、eBay が確認して出品を削除します。通知の差出人は eBay です。
「商標トロール」は法律用語ではなく、権利を根拠に多数の出品者へ金銭を求める動きを指すセラー間の呼び名です。こちらは eBay の外の話で、eBay は紛争の当事者になりません。
Q3.正規品を売っているのに、なぜ侵害を主張されるのですか
商品が本物でも、売る先の国で権利者が販売を許可していなければ、並行輸入として侵害と見なされることがあると eBay は書いています。
また、商品ではなく出品のほう、たとえば第三者の画像や文章の使用、ブランド名の使い方が問題になる場合もあります。
Q4.Item SpecificsのBrandをUnbrandedにすれば安全ですか
安全にはなりません。eBay は、ブランドや製品に関する虚偽・不正確・誤解を招く文言を含む出品は権利者から報告されうると明記しています。
本物のブランド品を Unbranded と記載することは、この定義に当てはまりかねません。公式の案内は、正規品ならブランド名を記載する方向です。
Q5.請求のメールは無視してもいいですか
内容を確認せずに放置することはおすすめしません。何を求められていて、期限が示されているかだけでも読んでください。
そのうえで、回答するかどうかと文面は、弁護士に相談してから決めるのが安全です。
Q6.中古品なら訴えられませんか
中古であれば大丈夫、と言い切ることはできません。権利が消尽するかどうかは、国や事案によって扱いが変わります。
eBay 自身も、並行輸入について「権利所有者がその管轄区域での輸入または販売を許可していない場合、侵害と見なされることがある」と書いています。
Q7.eBayのサポートに相談すれば解決してもらえますか
出品削除の理由や、アカウントの状態については eBay に確認できます。ただし、外部から届いた請求そのものについては、eBay は当事者ではありません。
知的財産に関するポリシーにも、侵害の有無に疑問がある場合は法的助言を求めるようにと書かれています。
Q8.出品説明に「侵害があれば削除します」と書いておけば予防になりますか
その効果を示す公式の記述は見当たりませんでした。書いたことで責任の所在が変わるという前提は置かないほうが安全です。
予防として確実なのは、写真と文章を自分で作り、記載を正確にすることです。
Q9.Settlement Offerが届いたら、支払えば終わりますか
終わるとは言い切れません。
Settlement Offer は相手が示した和解の条件で、相手が正規の権利者か、代理権があるかは文面だけでは分かりません。売上金が止まっている場合も、eBay の規約上、止めた出金が戻るのは eBay が求めた情報を受け取ったときか、リスクが別の形で解消したときです。
支払う前に、eBay からの知らせと相手の文面を並べて、弁護士に相談してください。
参照リンク
本記事で参照した eBay 公式のページです。規約とポリシーは改定されることがあるため、実際の判断にあたっては最新の内容をご確認ください。
- eBay ヘルプ 知的財産に関するポリシー — 出品者の責任と法的助言の案内、特許・実用新案の説明、並行輸入とパブリシティ権、虚偽・不正確な文言の報告、ロゴを隠さない写真
- eBay Seller Center Intellectual property — VeRO による削除と通知の内容、削除されたときの選択肢
- eBay Seller Center Verified Rights Owner (VeRO) profiles — 参加者プロフィールの位置づけ
- eBay ヘルプ 複数のアカウントに関するポリシー — 措置を避けるために別のアカウントを使うことの禁止
- eBay Payments Terms of Use — 出金を止める理由(当局からの凍結の命令・本人確認・パフォーマンス)と、止めたときの知らせ、止めた出金が戻る条件、受け取りのスケジュール





