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eBayの返品対応|リターンリクエストの処理手順と返金の使い分け

この記事の3行要約

  • 返品リクエストそのものは取引不良にならず、対応せずeBayの介入でセラー責任と判断されたときに初めて記録される
  • セラーの対応期限は3営業日、返品商品を受け取ってからの返金期限は2営業日で、遅れるとeBayが代わりに返金することがある
  • 返品不要返金・部分返金・返品を求めるの判断は、商品価格と国際返送料の関係から決める
目次

はじめに

販売が動き出すと、いつか必ず届くメッセージがあります。

バイヤーからの返品リクエストです。

初めて受け取ったときは、たいてい焦ります。英語で書かれていて、何日以内に何をすればいいのか分からず、対応を間違えるとアカウントに傷が付くらしい、という不安だけが先に来る。

この記事では、eBay セラー向けの販売管理ツールを開発しながら、自らも eBay で販売している立場から、1 件の返品リクエストを最後まで処理しきるための手順を整理しました。

数値と期限はすべて eBay 公式ページで 2026 年 8 月時点の記載を確認しています。確認が取れなかったことは、断定せずにそう書きました。

まず、いちばん誤解されていることから書きます。

返品リクエストが届いただけでは、セラー評価に傷は付きません。 取引不良として記録されるのは、対応しないまま eBay が介入し、セラーに責任があると判断されたときです。承認して返金した取引には、取引不良は付きません。

eBay
eBay(出典: eBay 公式サイト)

返品リクエストが来ても、それだけで評価は下がらない

返品をゼロにすることはできません。

国際取引では、写真と実物の色味の差、サイズの感覚の違い、輸送中の破損など、国内取引よりも理由が多様です。

目指すべきなのは返品をなくすことではなく、来たときに正しく処理して、評価とアカウントを守ることです。そのためには、何が評価に効いて何が効かないのかを先に知っておく必要があります。

取引不良になるのは2種類だけ

eBay 公式のポリシーによると、取引不良(Defect)としてカウントされるのは次の 2 つだけです。

  1. 出品者が予期せず注文をキャンセルした場合(在庫がなかった、他の人に販売してしまった など)
  2. 購入者が問題を報告したが出品者が解決せず、eBay が介入して出品者に責任があると判断した場合セラーの対応なしでクローズされたケース

つまり、返品リクエストを受け取ったこと自体も、それを承認して返金したことも、取引不良にはなりません。

不良になるのは、放置してケース化させ、eBay に判断を委ねてしまったときです。

この構造が分かると、対応方針は自然に決まります。争うかどうかより先に、期限内に何らかの手を打つことが最優先だということです。

セラー基準で見られている3つの指標

eBay は毎月 20 日にパフォーマンスを評価し、セラーレベル(最高評価 / 標準以上 / 標準以下)を割り当てます。

見られている指標は 3 つです。

  • 出品者が解決せずに終了したサポート案件 — 最低基準は 2 件(または取引の 0.3%)以下
  • 取引不良率 — 最低基準は取引の 2% 以下
  • 発送遅延率

評価の対象期間は取引量で変わります。過去 3 ヶ月の取引が 400 件以上なら過去 3 ヶ月、400 件未満なら過去 12 ヶ月すべての取引が対象です。始めたばかりで取引数が少ないうちは、1 件の重みがそれだけ大きくなります。

1件や2件で標準以下になるわけではありません

公式は「4 人以上の異なる購入者に関連する取引不良がある場合にのみ標準以下と評価される」と明記しています。1 件の取引不良で即座に標準以下へ落ちるわけではありません。とはいえ標準以下になると、落札手数料の追加請求など出品状況への制限がかかります。回避する価値は十分にあります。

なお、これとは別にサービスメトリックという仕組みがあります。似たプロフィールのセラー(ピアグループ)と比べて、「商品が届かない」「商品説明と異なる」の報告割合がどれくらいかを見るものです。

こちらは問題が解決されたかどうかにかかわらずカウントされます。「解決したから大丈夫」で終わらせず、そもそも報告される回数を減らしていく必要がある、ということです。

返品ポリシーの選び方

返品ポリシーは、出品時に選ぶ取引ポリシーのひとつです。選択肢は大きく 3 つあります。

ポリシー買い手都合の返品返送料の負担
無料返品(Free Returns)受け付けるセラー負担
返品を受け付ける(Returns Accepted)受け付けるバイヤー負担
返品を受け付けない(No Returns)受け付けない

ここで押さえておきたいのは、この表が効くのは買い手都合の返品に対してだけだということです。

返品を受け付けない設定でも、説明と異なる返品は断れない

eBay 公式ヘルプは次のように明記しています。返品ポリシーが返品を受け付けない場合でも、購入者はいつでも返品リクエストを送信できる。そして、商品の破損・不良・出品説明と一致しない・違う商品が届いた場合は、出品者は返品を承諾する必要がある、と。

これが INAD(Item Not As Described、記事によっては SNAD とも書かれます)と呼ばれる申し立てです。

返品理由返品を受け付けない設定返品を受け付ける設定
説明と異なる(INAD)承諾が必要承諾が必要
買い手都合(気が変わった等)承諾は不要承諾が必要

そして INAD の返品では、返送料はセラー負担です。ポリシー設定にかかわらず変わりません。

つまり「返品を受け付けない」を選んでも、返品リスクがなくなるわけではありません。断れるのは「気が変わった」だけです。

一部カテゴリには申し立て期限の特例があります

バイヤーが INAD を申し立てられる期限は、通常は到着(予定)日から 30 暦日以内、またはセラーが定めた返品受付期間の長い方です。ただし公式ポリシーには一部カテゴリの特例があり、たとえばトレーディングカードでは、セラーが返品を受け付けていない場合、買い手の請求期限は到着(予定)日から 3 暦日に短縮されます。自分の扱うカテゴリに特例があるかは、eBay の返金保証ポリシーで確認してください。

無料返品を選ぶ意味を、日本のセラーの条件で考える

「30 日間の無料返品にすべき」という推奨をよく見かけます。その根拠として挙げられるのが、最高評価プラス(Top Rated Plus)の落札手数料 10% 割引です。

ここに、日本のセラーにとって重要な但し書きがあります。

落札手数料10%割引は、日本在住のセラーには適用されません

eBay 公式は「10% の落札手数料割引は、最高評価を受けた国に居住する出品者のみが対象」と明記し、続けて「例えば eBay.com に出品している場合、この割引の対象となるには米国に居住している必要があります」と書いています。日本に住んでいるセラーが eBay.com で販売する限り、無料返品を設定してもこの割引は受けられません。

そもそも最高評価(Top Rated)自体の条件も、eBay.com では「過去 12 ヶ月で米国の購入者への 100 件以上の取引と $1,000 以上の売上」を含みます。取引不良率 0.5% 以下、発送遅延率 5 件(または 3%)以下、追跡アップロード 95% 以上といったハードルもあります。

では無料返品に意味がないかというと、そうではありません。手数料割引という直接的な見返りは期待できませんが、買い手にとっての購入障壁を下げるという効果は残ります。特に高めの単価を扱うなら、そこは効いてきます。

私たちの考えとしては、手数料割引を根拠に無料返品を選ぶのはやめたほうがいい、というのが率直なところです。返送料をセラーが負担することになるので、単価の低い商品ほど負担が重くなります。

まずは「返品を受け付ける(返送料はバイヤー負担)」から始めて、単価と返品率が見えてきてから無料返品を検討する。この順番のほうが、日本のセラーの条件には合っています。

リターンリクエストが届いてからの流れ

3つの期限を押さえる

混同しやすいので、誰の期限なのかを分けて覚えてください。

  • バイヤーが申し立てられる期限 — 到着(予定)日から 30 暦日以内、またはセラーが定めた返品受付期間の長い方
  • セラーが対応する期限 — リクエストが届いてから 3 営業日以内
  • セラーが返金する期限 — 返品商品を受け取ってから 2 営業日以内

3 営業日という数え方は営業日ベースです。起算日やタイムゾーンの詳細までは公式に明記されていないので、実際の期限は返品リクエストの画面に表示されるものを確認してください

返金期限を過ぎると、eBay が出品者に代わって自動的に返金する場合があります。また、返送の追跡が配達済みを示している場合や eBay International Shipping で発送された場合も、eBay が代わりに全額返金することがあります。

返品で動く 3 つの期限 — 到着から30暦日 バイヤーが申し立てられる(セラーが定めた返品受付期間が長ければ、そちらが優先される)、3 営業日以内 セラーが対応する(過ぎると eBay が介入し、取引不良として記録される)、受領から2営業日 セラーが返金する(過ぎると eBay が代わりに返金することがある)、実際の期限は返品リクエストの画面に表示されるものを確認する

対応の選択肢は5つ

公式が挙げているセラーの選択肢は次の 5 つです。

  1. 返品を承諾する — バイヤーが返送し、元の送料を含めて全額返金する
  2. 全額返金する — 商品はバイヤーの手元に残したまま返金する。低額の商品に向く
  3. 部分返金をオファーする — 商品はバイヤーの手元に残し、一部を返金する
  4. バイヤーにメッセージを送る — 状況を確認したいときに使う
  5. 代替品または交換をオファーする — 同じ商品(代替品)か類似商品(交換)を送る

5 番目の選択肢は見落とされがちです。在庫が複数あって、かつ返送を待つより送り直したほうが早いなら、有力な手になります。

なお、eBay 配送ラベルが利用可能な場合、eBay がセラーに代わって返品を自動的に承諾することがあります。この場合は商品を受け取ってから 2 営業日以内に確認して返金するか、eBay のサポートを依頼します。

セラーが取れる 5 つの対応 — 返品を承諾する(バイヤーが返送し、元の送料を含めて全額返金する)、全額返金する(商品はバイヤーの手元に残したまま返金する。低額の商品に向く)、部分返金をオファーする(商品を手元に残したまま、一部を返金する)、メッセージを送る(状況を確認したいときに使う)、代替品・交換をオファーする(返送を待つより送り直したほうが早いときの有力な手)

対応しなかった場合に起きること

期限内に返信しないと、次のことが起こり得ます。

eBay がバイヤーに返金し、商品の返送を求めずにセラーへ請求する。 つまり、商品も代金も戻ってこない状態になり得ます。

そして、この形でケースがクローズされると取引不良として記録されます。

eBayが介入すると、選べる手が減ります

返ってきた商品が使用済みや破損だった場合、通常はその価値の損失分を返金額から差し引けます(次章)。しかし公式は、eBay がサポートを開始した後は差し引けなくなると明記しています。自分で早く解決するほど、手元に残る選択肢が多いということです。

つけ加えると、eBay の介入なしにセラーが返金した場合は、手数料の返金の対象になることがあります。速く動くことには、評価以外の実利もあります。

返金の使い分け|商品価格と返送料から逆算する

ここが実務でいちばん判断に迷うところです。

返品を求めるか、返品不要で返金するか、部分返金で収めるか。カテゴリごとの正解があるわけではなく、商品価格と国際返送料の関係で決まります。

判断のフレーム

次の 3 つを並べて比べてください。

  • A:商品の再販価値 — 戻ってきた商品を、いくらで売り直せるか(送料負けしない価格で売れるか)
  • B:国際返送料 — バイヤーの国から日本まで送るといくらかかるか
  • C:部分返金でバイヤーが納得する金額 — 不満の大きさに見合う額

判断はシンプルです。

A が B を下回るなら、返品を求める意味がありません。 返送料を払って取り戻した商品が、その返送料より安くしか売れないなら、返品不要で全額返金したほうが手元に残る金額は多くなります。

A が B を十分に上回るなら、返品を求めます。 高単価の商品はこちらです。

C が A と B の差より小さいなら、部分返金が最も合理的です。 商品はバイヤーの手元に残り、返送料もかからず、売上の大半が残ります。

具体的な金額の閾値をよく見かけますが、返送料は相手国と重量で大きく変わりますし、再販価値も商品次第です。「$◯◯以下なら返品不要」と数字で覚えるのではなく、自分の商材で毎回この 3 つを比べるほうが確実です。

返送料の目安が分からないうちは、実際に返品が起きたときにバイヤーへ返送方法を確認するか、主要な発送先からの国際配送料を一度調べておくと、判断が速くなります。

部分返金は、国際取引と相性がいい

日本から海外へ売っている以上、返送には時間も費用もかかります。バイヤーにとっても、梱包して郵便局へ持ち込む手間が発生します。

軽微な問題であれば、商品はそのまま使ってもらい、その分を返金するほうが双方にとって早い。これが部分返金が国際取引で有効な理由です。

金額の決め方に公式の基準はありませんが、次の章で紹介する「使用済み・破損で返ってきた場合の差引額ガイドライン」が、状態と金額の対応を考えるうえで参考になります。

返ってきた商品が使用済み・破損だった場合

返品商品を受け取ったら返金する必要がありますが、商品が使用・改造されたり破損していた場合は、その価値の損失分を返金額から差し引けることがあります

公式の差引額ガイドライン

eBay 公式が示している目安です。

返品商品の状態差し引きの目安
優良(未使用・破損なし・元のパッケージ・タグや証明書が揃っている)差し引きなし
良い(元のパッケージがない、シールが開封済みだが商品は元の状態、タグが外れている)5〜10%
許容できる(パーツ欠品、摩耗や使用の形跡、初期化できない、タグなし)15〜30%
難あり(著しい摩耗、必須パーツ欠品、破損や傷、証明書欠落、開封済みで再販不可)35〜50%

手順は、返品ダッシュボードから対象商品を開き、「問題を報告」または「今すぐ返金」を選び、差し引く割合と理由を入力します。

差し引けなくなる条件

この保護には制約があります。公式に明記されているものを挙げます。

  • 差し引けるのは商品価値の損失分のみ返送料や返品手数料を差し引くために使ってはいけない
  • 購入時と同じ状態で返ってきた商品について、市場価値の下落を理由に差し引くこともできない(出品者保護の不正利用にあたります)
  • 差し引いて返金すると、手数料返金の対象ではなくなる
  • eBay がサポートを開始した後は、差し引くオプションが表示されなくなる

なお、すり替えのような明らかに不正な返品が疑われる場合は、証拠を残したうえで eBay に相談してください。開封時の撮影を習慣にしておくと、このとき効いてきます。

バイヤーが返送しないまま止まってしまうこともあります。この場合、15 営業日経っても返送が確認できなければ eBay は返品を終了し、ネガティブフィードバックからセラーを保護します。一部の返品は 35 営業日ほど未処理のまま残ることもあります。

返品先住所を出品に入れておいてください

公式は、出品時に返品先住所を含めることが重要だとしています。含めない場合、バイヤーが返品をリクエストすると、商品は自動的に登録住所へ返送されます。意図しない住所に荷物が届く事態を避けるため、最初に設定しておくのが安全です。

すり替えを疑ったときに必要な証拠は、発送前にしか作れません。備え方はこちらです。

カードのように状態が価格を左右する商材では、表記の作法そのものが返品を減らします。

返品を減らすための出品時の工夫

返品対応の話をした後で言うのも変ですが、いちばん効くのは予防です。

そして予防の中心は、書き忘れをなくすことにあります。「隠していたこと」より「書き漏らしたこと」からクレームは生まれます。

コンディションは、状態と根拠をセットで書く。 「Good condition」だけでは、受け取った人の期待値は自分の想像で作られてしまいます。どこに傷があり、何枚目の写真で確認できるのかまで書くと、期待値のズレが減ります。

動作確認は、確認した範囲を明記する。 「Works fine」ではなく、何をどこまで確かめたのかを書きます。確認していない部分があるなら、それも書きます。

付属品は、あるものとないものを両方書く。 「付属品あり」は情報になりません。何が入っていて、何が入っていないのかを列挙します。

サイズは数値で書く。 感覚的な表現は国が変われば通じません。

写真は多めに撮っておきます。eBay は 1 つの出品に最大 24 枚まで登録でき、1600 × 1600 ピクセル程度を推奨しています。全体・裏面・側面・付属品に加えて、傷や汚れの箇所を単独で撮っておくと、INAD を申し立てられたときの反証材料にもなります。

出品時の情報(Item Specifics)の不備も、説明と異なるという申し立ての原因になります。サイズ・色・素材といった項目は、埋めるほど検索での露出も増えるので、手を抜く理由がありません。

商品選びの段階から返品されにくさを考えたい方は、こちらもどうぞ。

そのまま使える英文テンプレート

返信は速いほど有利です。ゼロから英文を考えていると遅くなるので、型を先に持っておきます。

返品を承認するとき

Thank you for contacting me, and I'm sorry the item didn't meet your expectations.
 
I've approved your return request. Please use the return label provided
and ship the item back in its original condition.
 
Once the item arrives and I've checked it, I'll issue your refund right away.

部分返金を提案するとき

Thank you for letting me know about [問題の内容].
 
Returning an item internationally takes time for both of us, so I'd like
to offer you a partial refund of $XX and let you keep the item.
 
Please let me know if this works for you, and I'll process it right away.

説明どおりだと考えるとき

Thank you for your message. I've looked into your concern carefully.
 
The listing described the item as [出品ページの記載], and photo #X shows
[写真で示した内容]. Based on this, I believe the item matches the description.
 
That said, I'd still like to find a solution that works for you.
Would a partial refund of $XX be acceptable?

書き方のポイントは 3 つです。

感情を入れず、事実だけを書く。 相手が強い言葉を使ってきても、こちらは出品ページの記載と写真を根拠に淡々と返します。

必ず解決策を金額で示す。 「ご相談ください」で終わらせると往復が増え、期限が近づきます。

日本語で書いて翻訳し、不自然なところだけ直す。 実際に使う表現の幅はそれほど広くありません。

3 営業日以内に合意に至らない場合は、どちらからでも eBay のサポートを依頼できます。eBay は通常 48 時間以内に回答します。ただし前述のとおり、介入が始まると差し引きの選択肢は失われます。可能な限り、その前に決着させてください。

返品以外の場面で使う英文も、問い合わせ・配送トラブル・クレーム別にまとめてあります。

まとめ

返品対応で押さえるべき点を整理します。

  1. 返品リクエストそのものは取引不良にならない。 対応せず eBay の介入を招いたときに記録される
  2. 返品を受け付けない設定でも、説明と異なる返品は断れない。 断れるのは買い手都合だけで、INAD の返送料はセラー負担
  3. 期限は 3 つ。 バイヤーの申し立ては 30 暦日、セラーの対応は 3 営業日、受領後の返金は 2 営業日
  4. 選択肢は 5 つ。 承認・全額返金・部分返金・メッセージ・代替品や交換
  5. 返金の使い分けは、商品の再販価値と国際返送料を比べて決める。 金額の閾値を暗記しない
  6. 使用済みや破損の返品は差し引ける。 ただし eBay の介入後は差し引けない
  7. 無料返品の手数料割引は日本在住セラーには適用されない。 割引を根拠に選ばない

返品対応は、売上を削るコストのように見えて、実際には評価という資産を守る作業です。

その評価に傷が付いてしまったときの対処は、削除・修正依頼・返信の順で整理しています。

そして守り方はシンプルです。期限内に、何かしらの手を打つ。それだけで、避けられる取引不良のほとんどは避けられます。

返品ダッシュボードやパフォーマンスの確認画面の場所は、Seller Hub の記事にまとめています。

eBay 輸出の全体像から確認したい方はこちらです。

返品まで含めて、いくら残ったのかを見る

返品対応そのものは eBay の画面で行いますが、返品が起きたあとに分かりにくくなるのが手元にいくら残ったのかです。

売上から手数料が引かれ、そこから返金が発生し、さらに返送料を負担していることもある。1 件ずつは追えても、月単位で見ようとすると途端に難しくなります。

私たちが開発している Trade Force は、この部分を引き受けるための販売管理ツールです。

期間を指定した売上サマリーで、販売数・注文数・売上金額に加えて、手数料・返金額・入金額まで集計します。注文側にも返金のステータスがあるので、どの取引が返金で終わったのかを追えます。eBay 側で設定した返品ポリシーを含むビジネスポリシーも、Trade Force の画面から同期して確認できます。

よくある質問

Q1.

返送中に商品が破損・紛失した場合はどうなりますか

A1.

まず、返送された商品が使用済みや破損の状態で届いた場合は、その価値の損失分を返金額から差し引けることがあります。前述の差引額ガイドラインがその基準です。

ただし、差し引けるのは商品価値の損失分のみで、返送料や手数料を差し引く目的には使えません。また、eBay がサポートを開始した後は差し引くオプション自体が表示されなくなります。

商品がまったく戻ってこない場合は、返品の状況によって扱いが変わります。15 営業日経っても返送が確認できなければ、eBay は返品を終了し、ネガティブフィードバックからセラーを保護します。

判断に迷う状態であれば、自分で結論を出す前に eBay のサポートを依頼してください。返品ダッシュボードの「問題を報告」から進められます。

Q2.

明らかに買い手都合なのに「説明と異なる」で申告されました。争うべきですか

A2.

実務でいちばん悩ましいケースです。返送料を避けるために INAD として申告される、という構図はたしかにあります。

判断の材料は 2 つあります。

ひとつは証拠が揃っているかです。出品ページの記載と写真で、相手の主張に反証できるか。撮影枚数が少ないと、ここで戦えません。

もうひとつは金額と時間の釣り合いです。争えばやり取りが増え、3 営業日の期限が近づきます。期限を超えて eBay の介入を招くと、取引不良のリスクを負ううえに差し引きの選択肢も失います。

私たちの実感としては、少額なら争わず、部分返金か返品不要返金で早く閉じるほうが結果的に損失は小さくなります。金額が大きく、かつ証拠が明確な場合にだけ、問題解決センターを通じて eBay に判断を委ねる。この線引きを先に決めておくと、迷う時間が減ります。

Q3.

返品率が上がってきました。何から見直すべきですか

A3.

返品理由の内訳を先に見てください。買い手都合が多いのか、説明と異なるが多いのかで、打つ手がまったく違います。

説明と異なるが多い場合は、出品ページ側の問題です。コンディション記載の粒度、写真の枚数と角度、Item Specifics の正確さを順に見直します。同じカテゴリで繰り返し起きているなら、そのカテゴリの記載テンプレート自体を作り直すのが早いです。

買い手都合が多い場合は、期待値の作り方の問題であることが多いです。写真の色味が実物と離れていないか、サイズの記載が数値になっているか。返品ポリシーで返送料をバイヤー負担にしているかどうかも、発生率に影響します。

あわせて、サービスメトリックのダッシュボードで同じようなセラーと比べて自分がどの位置にいるかを確認してください。絶対値だけを見ていると、それが高いのか低いのか判断できません。

参照リンク

本記事で参照した eBay 公式ページです。ルールや基準は変わることがあるため、実際の対応時は最新の情報をご確認ください。

この記事を書いた人

Trade Force 運営チーム

Trade Force 運営チーム

越境EC向け販売管理ツール「Trade Force」の運営チーム。自らも eBay で日本のトレーディングカードを販売しており、現場の実体験に基づく情報を発信しています。

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