eBay副業の時間の作り方|作業の性質で時間帯を決める
この記事の3行要約
- 他人の時間割は使えない。使えるのは、作業を性質で分けてから自分の生活に当てはめる手順のほう
- 判断が要る作業と要らない作業を混ぜると、細切れの時間がすべて中途半端になる
- 時間割は必ず崩れる。崩れない計画より、崩れたときに何から外すかを先に決めておく
目次
- 1.はじめに
- 2.eBay副業の1日の作業を、2つの軸で分ける
- 3.判断が要る作業は、頭が動く時間帯に置く
- 4.細切れの時間に置ける作業、置けない作業
- 5.返信は、1日1回の時間に集める
- 6.発送だけは、自分の都合で後ろにずらせない
- 7.朝に片付けたほうがいい理由は、時差から来ている
- 8.移動と待ち時間に、何を置けるか
- 9.平日と休日で、置くものを変える
- 10.1日ではなく、1週間で組む
- 11.時間を作るより、作業を減らすほうが効く
- 12.時間割が崩れたとき、何から外すか
- 13.時間より先に、続く条件を決めておく
- 14.1日の終わりに、明日の1つ目を決めておく
- 15.毎回考えなくていい形にしておく
- 16.まとめ
- 17.よくある質問
はじめに
副業でやっている人の 1 日の流れを紹介する記事は、たくさんあります。何時に起きて、何時に何をして、何時に寝る。読むと参考になった気がします。
ただ、そのまま真似できたという話はほとんど聞きません。理由は単純で、生活が違うからです。通勤時間も、家族の状況も、本業の忙しさも違います。他人の時刻をコピーしても、自分の生活には貼り付きません。
使えるのは、時刻そのものではなく、その時刻に何を置いたかの理由のほうです。
この記事では、eBay を副業でやるときの作業を性質で分けてから、自分の生活のどこに置くかを決める方法を書きます。特定の時刻は出しません。代わりに、置く場所を自分で決められる形にします。
なお、月商の段階ごとに何が詰まるかは別の記事で扱っています。この記事は、その中の「1 日をどう組むか」だけを扱います。
eBay副業の1日の作業を、2つの軸で分ける
eBay の作業は、性質がばらばらです。それを 1 つの「作業時間」としてまとめてしまうと、どの作業をどこに置いても同じだと錯覚します。
分ける軸は 2 つです。
| まとまった時間が要る | 細切れでできる | |
|---|---|---|
| 判断が要る | リサーチ、価格の見直し、商材の方針 | 問い合わせへの返信、トラブルの初動 |
| 判断が要らない | 梱包、出品の一括作業 | 発注、追跡番号の登録、写真の撮影 |
この 4 つを混ぜると、時間が足りなくなります。判断が要る作業を細切れの時間に置くと、考え始めたところで中断されます。逆に、判断の要らない作業をまとまった時間に置くと、その時間が単純作業で埋まります。
判断が要る作業は、頭が動く時間帯に置く
リサーチや価格の見直しは、集中と判断が要る作業です。疲れているときにやると、精度が落ちるだけでなく、判断そのものが雑になります。
自分の頭がいちばん動く時間帯がいつかは、人によって違います。朝型なら朝、夜型なら夜。どちらでも構いませんが、そこに単純作業を置かないことが条件です。
リサーチは特にそうです。まだ売れていない商品を探す作業なので、判断の連続になります。ここが雑になると、その後の出品も仕入れもすべて雑になります。
価格の見直しも同じ枠です。相場と自分の下限を突き合わせる作業なので、疲れた頭でやると相場に流されます。

細切れの時間に置ける作業、置けない作業
副業として本業と両立している場合、まとまった時間は 1 日に 1 回か 2 回しか取れません。だから、細切れの時間をどう使うかで差がつきます。
置けるのは、次のような作業です。
- 売れた商品の発注。すでに売れたものを買うだけなので、判断がほとんど要りません
- 追跡番号の登録
- 写真を撮る。撮るだけなら数分単位で進みます
- 商品を探す下見。買う判断まではしない
置けないのは、判断が途中で切れる作業です。
- リサーチ。相場を見て、仕入れ値を見て、利益を出して、決める。この連鎖が途中で切れると最初からやり直しになります
- 価格の見直し。同じ理由です
- トラブルの返信で、こちらの姿勢を決める必要があるもの
判断の途中で中断されると、再開のたびに前提を思い出す時間がかかります。5 分の作業を 3 回に分けると、15 分では終わりません。
返信は、1日1回の時間に集める
問い合わせへの返信は、判断が要るけれど細切れでもできる、という中間の作業です。だからこそ、気づいたときに返す形にしがちです。
それをやると、1 日中ずっと通知を気にすることになります。本業にも集中できません。
現実的なのは、1 日 1 回、決まった時間にまとめて見る形です。相手は時差の向こうにいるので、数時間の差は体感されません。返信の速さより、返信が漏れないことのほうが効きます。
英文のテンプレートを用意しておくと、この時間はさらに短くなります。
発送だけは、自分の都合で後ろにずらせない
1 日の中で唯一、外部との約束になっている作業があります。発送です。
出荷までの日数は自分で設定した営業日数で、買い手に表示される到着予定日は、注文日・この日数・輸送日数から算出されます。守れないと発送遅延率に記録されます。
公式のポリシーには、発送遅延率が高いことだけを理由にアカウントが標準以下と評価されることはない、と書かれています(eBay 公式ヘルプ)。ただし最高評価の条件には含まれるので、無視してよい指標でもありません。
時間割を組むときは、ここから逆算します。発送に必要な時間を先に確保して、残りを他の作業に配る。逆順でやると、忙しい週に発送が押し出されます。
出荷までの日数を短くすると到着予定日は前に出ますが、本業が忙しい週に守れなくなります。普段のいちばん忙しい週でも守れる日数を設定してください。余裕がある週に早く出すぶんには、何の問題もありません。
朝に片付けたほうがいい理由は、時差から来ている
日本時間の夜から朝にかけて、米国の買い手が動きます。朝起きると、売れた注文と問い合わせが溜まっている状態になります。
これを朝のうちに処理しておくと、日中に「あれをやらないと」を抱えずに済みます。逆に夜まで残すと、本業の時間にも頭の一部が持っていかれます。
朝に何の数字を見るか、そのあと何をするかは、別の記事で扱っています。
移動と待ち時間に、何を置けるか
本業がある人にとって、まとまった時間の次に大きいのが移動と待ち時間です。通勤、昼休みの残り、待ち合わせまでの数分。合計すると 1 日で 1 時間近くになることもあります。
ここに置けるのは、前の節の分類でいう「判断が要らない × 細切れ」の作業です。
- 売れた商品の発注
- 追跡番号の登録
- 出品する商品の下見(買う判断まではしない)
- 問い合わせの内容を読んでおく(返信は書かない)
最後のものは、少し補足が要ります。読むだけと、返すことを分けるという使い方です。移動中に内容を把握しておくと、返信の時間に入ったときには何を書くかがすでに決まっています。
置けないのは、当然ながら判断が要るものです。歩きながら仕入れの可否を決めると、たいてい判断が甘くなります。「見る」までにして、「決める」は座ってからという線を引いておくと、事故が減ります。
なお、この時間を増やそうとして睡眠や休憩を削るのは、この記事の主旨ではありません。すでにある空白を使うという話です。
平日と休日で、置くものを変える
まとまった時間の長さが違うので、置くものも変わります。
| 平日 | 休日 | |
|---|---|---|
| 向く作業 | 判断の要らない細切れ作業、1 回の返信、発送 | まとまった時間が要る作業(梱包のまとめ処理、一括の出品、月次の見直し) |
| 向かない作業 | 中断されると困る長い判断 | 平日でもできる細切れ作業を、わざわざ休日に持ってくること |
休日にしかできないことを、休日に置く。これだけです。平日にできることを休日に回すと、休日の時間が単純作業で埋まって、判断の要る作業が永遠に進みません。
なお、休日をすべて eBay に使う形を勧めるつもりはありません。期間を区切らずにそれをやると、続きません。続かなくなったときに残るのは在庫と疲労だけです。
1日ではなく、1週間で組む
1 日単位で完結させようとすると、たいてい破綻します。本業がある日の使える時間は、日によって違うからです。
現実的なのは、週で組むことです。やることは 2 つだけです。
まとまった時間が週に何回取れるかを数える。平日の夜に 1 回、休日に 2 回。これが分かれば、まとまった時間が要る作業をいくつ入れられるかが決まります。
細切れの時間に置く作業を、曜日で固定しない。こちらは発生した順に片付けるものなので、決めるのは「1 日 1 回見る」という頻度だけで足ります。
こう組むと、忙しい日があっても週で帳尻が合います。1 日できなかったことを、その日のうちに取り返そうとしない。これが続くかどうかの分かれ目になります。
週で見ると、もうひとつ分かることがあります。新規出品が週に何品できているかです。公開中の出品は売れたぶんと期間の切れたぶんが減っていくので、週あたりの出品数が減っていくペースを下回ると、気づかないうちに全体が縮みます。
時間を作るより、作業を減らすほうが効く
時間割の話をしていると、「どこから時間をひねり出すか」という発想になりがちです。ただ、削れる時間には限りがあります。先に見るべきなのは、作業の側です。
同じことを 2 回書いていないか。出品の説明文、コンディションの書き方、問い合わせへの返信。これらは毎回ゼロから書く必要がありません。定型を用意して、変わるところだけ差し替える形にします。
同じ作業を散らばらせていないか。梱包を売れるたびにやると、そのたびに道具を出して片付けることになります。まとめてやれば、この準備と片付けが 1 回で済みます。
やらなくてよくなった作業が残っていないか。始めた頃に決めた手順が、今も必要とは限りません。記録のために作った表が、実際には見返されていないこともあります。
減らせる作業
- 毎回書いている定型の文章
- 売れるたびに立ち上げている梱包の準備
- 見返していない記録
- 複数の画面を行き来して集めている情報
減らせない作業
- 商材を選ぶ判断
- 状態を確認して説明を書くこと
- 買い手からの個別の問い合わせへの返答
- 発送そのもの
減らせない側は、判断が入っている作業です。ここを削ると質が落ちます。逆に減らせる側は、繰り返しか、目的を失った作業です。
仕入れ先ごとに手順がばらばらな場合も、ここに含まれます。仕入れ先が増えるほど、確認する場所と方法が増えていきます。

時間割が崩れたとき、何から外すか
ここがいちばん大事かもしれません。時間割は必ず崩れます。本業が忙しくなり、体調を崩し、家庭の予定が入る。崩れない計画を作ろうとするより、崩れたときの順番を決めておくほうが現実的です。
外す順番は、外部との約束から遠いものからです。
- リサーチ。やらなくても今日の取引には影響しません。ただし止め続けると、数週間後に出品が減ります
- 価格の見直し。同上。数日なら影響はほぼありません
- 新規出品。止めると出品数がじわじわ減ります。1 週間が目安
- 発注。売れたものを仕入れないと、欠品につながります。ここから先は影響が外に出ます
- 返信。買い手を待たせます
- 発送。外せません。ここを外すと指標に残ります
止めても、今日は影響が出ない
- リサーチ
- 価格の見直し
- 新規出品
止めると、外に影響が出る
- 売れたものの発注
- 問い合わせへの返信
- 発送
上を止めているあいだは、未来の売上が減っているだけで、今の取引には影響しません。この区別を持っていると、忙しい週に何を諦めるかで迷わなくなります。
そして、上を止めた状態が 1 か月続いたら、それは忙しさではなく設計の問題です。作業量が使える時間を超えているので、量を減らすか、渡すかを考える段階になります。

時間より先に、続く条件を決めておく
時間割の話をしてきましたが、続けられるかどうかは時間の使い方だけでは決まりません。
体調を最優先に置く。睡眠を削って作った時間は、判断の精度を下げます。そして一度崩すと、戻すのに何倍もかかります。削って作った時間の先には、続けられなくなる状態があります。
期間を区切る。一時的に集中する時期を作ること自体は選択肢です。ただし、いつまでという線を引いてください。線のない集中は、終わり方が分からなくなります。
同居している人と、先に合意しておく。本業以外の時間を使う以上、生活の中の時間配分が変わります。始めてから説明するより、始める前に話しておくほうが摩擦が少なくなります。何を優先し、何を守るかを共有しておく、というだけの話です。
自分の力だけで回そうとしない。作業量が増えたら、道具に渡すか、人に渡すかを考える段階が来ます。渡す判断は「楽をしたいから」ではなく、「渡さないと次に進めないから」で決めるほうが、結果的にうまくいきます。
他の人の進み方と比べない。使える時間も、扱う商材も、資金も違います。同じスタート地点に見えても条件は別なので、比べても何も分かりません。比べるなら、先月の自分です。
1日の終わりに、明日の1つ目を決めておく
小さいことですが、効きます。その日の作業を終えるときに、翌日の最初の 1 つを決めておくという習慣です。
細切れの時間でいちばん失われるのは、「何からやるか」を考えている時間です。10 分しかない時間の最初の 3 分をそこに使うと、実際に手を動かせるのは 7 分になります。
決めておくのは 1 つだけで構いません。最初の 1 つが決まっていれば、そこから次が見えます。書く場所も、次の日に必ず開くところなら何でも構いません。
同じ理由で、中断するときは切りのいいところで止めないという考え方もあります。あえて途中で止めておくと、再開したときに何をするかが明らかなので、立ち上がりが速くなります。
毎回考えなくていい形にしておく
1 日の組み立てが崩れる原因は、時間が足りないことだけではありません。次に何をやるかを毎回考えていることも、静かに時間を食っています。
売れた注文を確認して、仕入れる商品を書き出して、届いたものを確認して、梱包して、発送を登録する。この流れが頭の中にしかないと、細切れの時間に取りかかるたびに「どこまでやったか」を思い出す作業が挟まります。
私たちが開発している Trade Force は、商品・在庫・出品・注文・発送・売上をひとつの画面で管理する定額制の OMS(受注管理システム)です。
eBay で売れると注文が自動で取り込まれ、入荷と出荷のタスクが自動で作られます。次にやることが画面に並んでいる状態になるので、細切れの時間でも「思い出す」工程を飛ばして手を動かせます。
売上の計上・新着メッセージ・出荷や出品の処理結果は Slack へ通知できます。通知が来るまで画面を開かなくてよいので、1 日中気にする状態から抜けられます。
まとめ
他人の時間割をそのまま貼り付けても動きません。生活が違うからです。持ち帰れるのは、置き方の理由のほうになります。
- 副業の作業は「判断が要るか」「まとまった時間が要るか」の 2 軸で分ける
- 判断が要る作業は、自分の頭がいちばん動く時間帯に置く。そこに単純作業を置かない
- 細切れの時間に置けるのは、判断が途中で切れても困らない作業だけ
- 返信は 1 日 1 回に集める。速さより、漏れないこと
- 発送だけは外部との約束。ここから逆算して時間を配る
- 出荷までの日数は、いちばん忙しい週でも守れる値にする
- 休日には、休日にしかできないことを置く
- 時間割は必ず崩れる。外す順番を先に決めておく
- 上から外して 1 か月続いたら、忙しさではなく設計の問題
- 睡眠を削って作った時間は、判断の精度を下げる
まずは、自分の作業を 4 つのマスに振り分けてみてください。今どこに何を置いているかが見えると、入れ替えるべきものが 1 つか 2 つ見つかります。
よくある質問
Q1.1日にどのくらいの時間が必要ですか
扱う商材と出品数で変わるので、共通の時間は出せません。他の人の時間をそのまま持ってきても、単価も件数も違います。
必要なのは、自分で 3 品分を計ってみることです。出品から梱包・発送までを実際に測れば、1 件あたりの時間が出ます。あとは件数を掛けるだけです。測り方は別の記事にまとめてあります。
Q2.朝型ではないのですが、朝にやるべきですか
時間帯そのものより、判断が要る作業を頭が動く時間に置けているかのほうが大事です。夜型なら夜に判断の要る作業を置いてください。
ただし、朝に溜まっている注文と問い合わせを夜まで放置すると、日中ずっと気になります。確認だけ朝にして、判断は自分の時間帯でという分け方もできます。
Q3.平日にまとまった時間がまったく取れません
その場合は、平日にまとまった時間が要る作業を置かない設計にします。梱包も一括の出品も休日に寄せて、平日は細切れでできるものだけにする形です。
このやり方だと出品のペースは落ちますが、止まるよりは進みます。取れない時間を前提にした計画を立てると、毎週未達になって続かなくなります。
Q4.通知が気になって、本業に集中できません
通知の頻度と、見る時間を自分で決めてください。届いた瞬間に見る必要がある通知は、実はほとんどありません。
発送の期限だけは外せませんが、それも期限までに間に合えばよいだけです。届いた瞬間に対応することが品質だと考えると、1 日中拘束されます。
Q5.長期の休みを取りたいときはどうすればいいですか
出品を止めるか、出荷までの日数を延ばすかを選べます。eBay の不在設定を使うと、出荷までの日数を自動で加算して配達予定日も更新してくれます。
ただし、設定の開始前に売れた注文は届ける義務が残ります。休むなら、抱えている注文を出し終えてからにしてください。
この記事を書いた人
Trade Force 運営チーム
越境EC向け販売管理ツール「Trade Force」の運営チーム。自らも eBay で日本のトレーディングカードを販売しており、現場の実体験に基づく情報を発信しています。
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