eBay輸出の2ヶ月目|60日目にやる、見積もりと実額の突き合わせ
この記事の3行要約
- eBay輸出の2ヶ月目に初めて実額が揃う。1ヶ月目との違いは、見積もりと実額を並べられること
- 手数料の計算対象は商品価格ではなく、買い手が払った送料を含む売上総額
- 差の大きさより、差の偏りを見る。いつも同じ方向にずれているなら、それは自分のクセ
目次
- 1.はじめに
- 2.eBay輸出の2ヶ月目は、初めて実額が手に入る
- 3.60日目にやるのは、見積もりと実額の突き合わせ
- 3-1.1件を最後まで通してみる
- 4.eBay輸出の2ヶ月目に差が出るのは、4か所
- 4-1.1. 手数料の計算対象
- 4-2.2. 送料の実額
- 4-3.3. 円になったところ
- 4-4.4. 値引きと返品
- 5.60日目の差分から読めるのは、自分のクセ
- 6.eBay輸出の2ヶ月目に、差がプラス側へ揃うこともある
- 7.60日目の実額は、返品を受け付ける期間が過ぎてから確定する
- 8.eBay輸出の2ヶ月目に、終わった取引が1件も無いとき
- 9.60日目の差分表で、やらないほうがよいこと
- 10.eBay輸出の2ヶ月目に多い、残らない3つの形
- 11.60日目までに、値引きの線を決めておく
- 12.eBay輸出の2ヶ月目には、まだ判断しなくてよいもの
- 13.60日目に直すのは1か所だけ
- 14.eBay輸出の2ヶ月目に作る、出品前の見積もりの型
- 15.Trade Force で、2ヶ月目の1件の収支を1か所で見る
- 16.まとめ
- 17.よくある質問
- 18.参照リンク
はじめに
eBay 輸出の 2 ヶ月目に入ると、1 ヶ月目には手に入らなかった数字が 1 つ増えます。取引が最後まで終わったあとに、実際に手元へ残った額です。
そして、この数字を見たときにいちばん多い感想が「思っていたより少ない」です。値段は悪くなかったし、売れるまでの流れにも問題は無かったのに、残った額だけが想定と合わない。
原因を探すと、たいてい「手数料が高い」か「送料が高い」で止まります。ただ、それだけでは次に何をすればいいかが決まりません。高かったのはどちらで、どのくらい高かったのかが分かって初めて、次の値付けが変わります。
この記事では、60 日目に実額が揃ったところで何をするかに絞ります。手数料の料率も、値付けの計算式も、この記事には出てきません。どちらも別の記事にまとめてあります。
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一般的な整理であり、特定の期間で特定の収支に届くことを保証するものではありません。1 件あたりに残る額は、扱う商材と単価で大きく変わります。
eBay輸出の2ヶ月目は、初めて実額が手に入る
1 ヶ月目と 2 ヶ月目の違いは、売れたかどうかではありません。持っている数字の種類です。
1 ヶ月目に手元にあるのは、すべて見積もりです。この価格で売れそうだ、送料はこのくらいだろう、手数料を引くとこのくらい残るだろう。全部が予測で、答え合わせができません。
2 ヶ月目は違います。取引が最後まで終わると、実際にいくら引かれ、いくら残ったかが数字として出ます。ここで初めて、予測と結果を並べられます。
見積もりの精度が上がると、そのあとの全部が変わります。仕入れてよいかの判断、値付けの下限、値引きに応じてよい幅。どれも見積もりの上に乗っているからです。
逆に、ここを飛ばして「利益率を上げよう」と考えると、何を動かせばいいかが分かりません。ずれの場所が特定できていない状態で率だけ追うと、たいてい値下げをやめるという結論になり、売れなくなります。
60日目にやるのは、見積もりと実額の突き合わせ
やることは単純です。終わった取引を 1 件ずつ、出品したときの見積もりと並べます。
| 出品時に立てた見積もり | 取引後の実額 | 差 | |
|---|---|---|---|
| 売値 | |||
| 買い手が払った送料 | |||
| 実際にかかった送料 | |||
| 引かれた手数料 | |||
| 円になったときの額 | |||
| 手元に残った額 |
行はこれだけです。難しいのは表を作ることではなく、出品したときの見積もりが残っているかどうかのほうです。
1 ヶ月目の記事で「売れなかった出品についても想定売価とその根拠を残す」と書いたのは、この作業のためです。見積もりが残っていないと、2 ヶ月目に差が取れません。
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件数は少なくてかまいません。2 件でも 3 件でも、差の方向は読めます。むしろ、全部の取引で完璧に作ろうとすると続かないので、最初は数件で十分です。
なお、これはPayoneer側でやる月次の照合とは別の作業です。あちらは売上と入金が合っているかを見るもので、突き合わせる相手が違います。
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1件を最後まで通してみる
言葉だけだと形が見えないので、1 件を通します。
出品したのは中古のカメラ用アクセサリで、出品時の見積もりはこうでした。売値 60 ドル、買い手に払ってもらう送料 15 ドル、実際にかかる送料は 1,800 円くらい、手数料は売値に対してかかるものとして計算、手元に 4,000 円ほど残る。
実際に売れたあと、明細を見るとこうなっていました。
| 見積もり | 実額 | 差 | |
|---|---|---|---|
| 売値 | 60 ドル | 55 ドル | −5 ドル |
| 買い手が払った送料 | 15 ドル | 15 ドル | 0 |
| かかった送料 | 1,800 円 | 2,240 円 | −440 円 |
| 引かれた手数料 | 売値に対して計算 | 売値 + 送料に対して計算 | −300 円ほど |
| 手元に残った額 | 4,000 円 | 2,600 円 | −1,400 円 |
差の内訳が読めます。1,400 円のうち、半分は自分が値引きに応じた分です。残りは送料と手数料の見積もり違いで、こちらは次から直せます。
ここで大事なのは、「4,000 円のはずが 2,600 円だった」という結論ではありません。1,400 円が 3 つに分かれて、それぞれ性質が違うことのほうです。値引きは自分で決めたこと、送料は見積もりの精度、手数料は計算対象の誤解。直せるものと、直せないものが分かれます。
eBay輸出の2ヶ月目に差が出るのは、4か所
差が出るのは、手数料の計算対象・送料の実額・円になったところ・値引きと返品の 4 か所です。並べてみると、差はだいたいこのどれかに出ます。
1. 手数料の計算対象
いちばん多いのがここです。手数料を商品価格に対してかかるものだと思って見積もると、見積もりは実額に届きません。
落札手数料の計算対象は「売上総額」で、公式の定義では商品価格だけでなく、取扱手数料・購入者から支払われた送料・売上税・その他の適用手数料を含みます。国際出品手数料も計算対象は同じです。
つまり、送料を買い手に負担してもらっている出品でも、その送料に手数料がかかっています。送料を高めに設定して商品価格を下げる、という調整が思ったほど効かないのは、この構造のためです。
これに加えて、注文ごとの定額が別に乗ります。定額なので、単価が低い取引ほど比率として重くなります。
料率と定額の金額は、別の記事に一覧があります。
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2. 送料の実額
見積もりを重量だけで立てていると、ここでずれます。
理由は 3 つあります。箱の大きさで容積重量のほうが採用されること。追跡を付けるかどうかで手段が変わること。あて先の国で使える手段が変わること。
どれも出品の時点では確定しません。だから見積もりは幅で持っておき、実額が出たら幅のどちら側だったかを記録します。
複数落札を同梱発送にした場合は、1 件あたりの送料が変わります。差分表では、同梱した取引を分けておくほうが読みやすくなります。
3. 円になったところ
意外と見落とされるのがここです。
eBay の取引そのものに為替レートは登場しません。売上はドルのまま入り、円になるのは日本の銀行口座へ出金するときです。つまり、売れた瞬間の金額と、手元に届く金額のあいだに、もう 1 段あります。
しかも為替の換算にも手数料がかかります。Payoneer の公式ページによると、円に換える際は市場のレートに加えて最大 2% の為替手数料です。eBay の取引画面には出てこないので、引かれていることに気づきにくい種類のコストです。見積もりの段階で見込んでおく必要があります。
4. 値引きと返品
最後に、取引の途中で起きたことです。
Best Offerで値引きに応じた分、返品が発生したときの往復の送料。どちらも見積もりには入っていません。1 件だけ見ると例外に見えますが、返品率が一定なら、これは平均に織り込むべきコストです。

なお、この 4 か所は「見積もりと実額がずれる場所」であって、利益そのものが消える場所の分類とは別のものです。利益がどこで消えているかを切り分ける手順は、別の記事にあります。
60日目の差分から読めるのは、自分のクセ
差分表を 3 件ぶんくらい並べると、差の大きさより、差の向きが揃っていることに気づきます。
| 件 | 送料の差 | 手数料の差 | 円換算の差 |
|---|---|---|---|
| 1 件目 | −480 円 | −310 円 | −190 円 |
| 2 件目 | −620 円 | −240 円 | −150 円 |
| 3 件目 | +120 円 | −180 円 | −220 円 |
この 3 件から読めるのは、次のことです。
送料はほぼ毎回、見積もりより高く出ています。3 件目だけ逆ですが、これは同梱で 1 件あたりが下がった回でした。つまり、単品で送るときの見積もりが常に甘いということになります。
手数料は 3 件ともマイナス側です。しかも金額の大小が売値と連動しています。これは料率の見落としではなく、計算対象に送料を入れ忘れているときに出る形です。
円換算の差は、金額の割に一定です。売値に比例しているので、これは率で効いているコストだと分かります。
差の大きさは商材で変わりますが、差の向きが揃っているなら、それは相場ではなく自分の見積もりの癖です。
分かれば、直し方は 1 つずつです。送料は幅の上側で見積もる。手数料は送料込みの額に掛ける。円換算は最初から見込んでおく。3 件の差分から、この 3 つが出てきます。
他人の平均利益率を見ても、これは出てきません。自分の見積もりの癖は、自分の取引からしか取れないからです。
eBay輸出の2ヶ月目に、差がプラス側へ揃うこともある
ここまでマイナス側の話ばかりでしたが、逆も起こります。実額が見積もりより良かったという形です。
売れてよかった、で終わらせがちですが、こちらも同じように読みます。差がプラス側に揃っているなら、見積もりを安全側に取りすぎているということだからです。
安全側に取ることそのものは悪くありません。ただ、行きすぎると値付けが高くなり、売れるはずのものが売れなくなります。とくに送料を厚めに見ておく癖がある人は、そのぶんが表示価格に乗ります。
| 差の向き | 起きていること | 次にやること |
|---|---|---|
| いつもマイナス | 見積もりが甘い | 見積もりの取り方を直す |
| いつもプラス | 見積もりが厳しすぎる | 幅を狭めて、価格を相場に寄せる |
| ばらつく | 件数が足りない | まだ判断しない。次の数件を待つ |
3 行目も大事です。ばらついているうちは、まだ読む段階ではありません。この時期に「傾向が読めない」のは失敗ではなく、単に件数の問題です。
60日目の実額は、返品を受け付ける期間が過ぎてから確定する
差分表の「実額」の列に入れてよいのは、自分が設定した返品の期間が過ぎた取引です。それより前の取引は、あとから返品が入ると、手元に残る額が変わります。
eBay の返品ポリシーは、返品不可・30 日間・60 日間から選び、返送料をどちらが負担するかも合わせて決める形です。一部のカテゴリでは 14 日間も選べます。
ここで 60 日という区切りが効いてきます。60 日間の返品を受け付けているなら、60 日目の時点で返品の期間を過ぎた取引は 1 件もありません。最初の 1 品を出した日から数えて 60 日なので、どの取引もまだ期間の中にいるからです。30 日間にしている場合も、最初の数週間に売れたものしか期間を抜けていません。
返品不可にしていても、確定とは言い切れません。公式ヘルプは、商品が出品の説明と一致しない場合は、eBay の返金保証に基づいて購入者が返品できると書いています。
だから差分表には、確定した行と、まだ動く行を分ける印を 1 列足しておくと読み違えません。まだ動く行も、差の向きを読む材料には使えます。ただし手元に残った額の合計には入れず、期間が過ぎた時点で書き直します。60 日目の差分表は、ほとんどの行が「まだ動く」のが普通です。
eBay輸出の2ヶ月目に、終わった取引が1件も無いとき
ここまでは、終わった取引が数件ある前提で書いてきました。60 日目を迎えて 1 件も終わっていない、という状態も普通に起こります。出品はしたが売れていない、売れたが到着待ちで手数料の明細がまだ確定していない、といった形です。
このとき差分表は作れません。ただ、4 か所のうち 2 か所は、実額を待たずに直せます。
手数料の計算対象は、売れなくても検算できます。出品したときに立てた見積もりを開いて、売値と買い手が払う送料を足した額に対して料率と定額を当て直してみてください。ここで数字が合わないなら、それは相場のせいではなく、計算のもとにする額を間違えているということです。取引を待つ理由がありません。
送料の見積もりも同じです。出品したときに調べた送料を、今日もう一度、同じあて先・同じ箱の大きさで調べ直します。箱の大きさから出る容積重量のほうが大きくないか、追跡を付ける手段の料金で見ていたか。ここも実額は要りません。
一方、円になったところと値引きと返品は、取引が終わるまで確かめられません。前者は出金したときに、後者はオファーや返品が実際に起きたときにしか数字が出ないからです。この 2 つは待ちます。
つまり 60 日目にできるのは、待つ 2 か所と、いま直せる 2 か所を切り分けることです。1 件も売れていないことを理由に、2 ヶ月目を丸ごと空けてしまう必要はありません。
60日目の差分表で、やらないほうがよいこと
差分表は簡単な作業ですが、やり方を間違えると続きません。3 つだけ挙げておきます。
全件を対象にしないこと。取引のすべてで作ろうとすると、作業のほうが目的になります。数件でいいと割り切ったほうが、翌月も続きます。
平均を出さないこと。2 ヶ月目の件数で平均を取ると、1 件の外れ値に引きずられます。見るのは平均ではなく、1 件ずつの差の向きです。
他人の数字と並べないこと。他のセラーの利益率や手残りを横に置くと、自分の差分表が「悪い数字」に見えてきます。この表は他人と比べるためのものではなく、自分の見積もりと結果を比べるためのものです。
1 件あたり数分で書けるくらいの粗さで十分です。細かく作ると精度は上がりますが、続かなければ 3 ヶ月目に何も残りません。行を減らしてでも、毎回作れる形にしてください。
eBay輸出の2ヶ月目に多い、残らない3つの形
差分を取ると、「残らない」の中身が 3 つに分かれます。60 日時点で見分けられる粒度で書きます。
単価が低くて、定額の比率が重い形。売値が小さいと、注文ごとの定額が効いてきます。件数を増やしても比率は変わらないので、件数では解けません。
送料の読み違いが毎回出ている形。1 件あたりの差は数百円でも、件数ぶん積み上がります。こちらは見積もりを直せば解けます。いちばん直しやすい形です。
値引きを重ねた形。オファーに応じるたびに、下限を割っていることに気づいていない状態です。これは値付けの問題ではなく、下げてよい条件を決めていないという問題です。
| 形 | 差分表に出るサイン | 直す場所 |
|---|---|---|
| 単価が低い | 注文ごとの定額の比率が大きい | 扱う単価帯(2 ヶ月目には決めない) |
| 送料の読み違い | 送料の差が毎回マイナス | 見積もりの取り方 |
| 値引きの重ね | 売値の差だけが毎回マイナス | 下げてよい条件 |
60日目までに、値引きの線を決めておく
3 つ目の「値引きの重ね」だけ、少し補足します。2 ヶ月目に最も起きやすいからです。
評価がまだ少ない時期は、オファーが来ると応じたくなります。断って売れ残るより、少し下げてでも売れたほうが実績になる、という判断そのものは間違っていません。
問題は、下げ幅を毎回その場で決めていることです。その場で決めると、下限を割っているかどうかが分かりません。
決めておくのは、下げ幅ではなく下げてよい条件のほうです。
- 何日置いた出品なら下げてよいか
- どこまで下げたら損益分岐点を割るか
- 同じ商品をもう一度仕入れる予定があるかどうか
3 つ目が効きます。もう一度仕入れる予定のあるものは、相場を自分で下げることになるので、下げ幅を小さくします。逆に、二度と手に入らない一点物なら、回収を優先して下げてよい場面があります。
値下げそのものの順番と、値下げの前に打てる手は、別の記事にまとめてあります。
eBay輸出の2ヶ月目には、まだ判断しなくてよいもの
差分が取れると、いろいろ決めたくなります。ただ、2 ヶ月目にはまだ材料が足りないものがあります。
利益率の目標。数件の実績から出した利益率は、次の数件には使えません。率を固定するのは、同じ種類の取引が繰り返せるようになってからです。
扱う単価帯の変更。単価が低いと定額の比率が重い、というのは事実ですが、単価を上げると 1 件の失敗も大きくなります。この判断は、売れ方が読めるようになってからです。
続けるかどうか。在庫が「売れるもの」と「売れないもの」に分かれるのは、もう少し先です。判断の材料が揃う時点は決まっています。
仕入れを増やすこと。差分表がマイナス側に揃っている状態で件数を増やすと、赤字の件数が増えます。順番は、見積もりを直してから増やす、です。
件数を増やしたあとに現金が足りなくなる場面への打ち手は、金額帯の記事が担当しています。

60日目に直すのは1か所だけ
差分表から改善点が 3 つ出てきたとして、同時に 3 つ変えないでください。
同時に変えると、次の差分表で何が効いたのか分からなくなります。送料の見積もりを直し、手数料の計算対象を直し、値引きの条件も変えた。それで差が縮んだとして、どれが効いたのかは分かりません。
順番を付けるなら、差が大きい順ではなく、直しやすい順です。送料の見積もりの取り方は、次の出品からすぐ変えられます。単価帯の変更は、仕入れから変わるので時間がかかります。
そして 1 か所直したら、次の数件で差が縮んだかどうかだけを見ます。縮んでいれば、その直しは合っていたということです。これを繰り返すたびに、見積もりは実額の側へ寄っていきます。
eBay輸出の2ヶ月目に作る、出品前の見積もりの型
差分を取って直したら、最後にやることがあります。直した内容を、出品前のチェックとして固定することです。
その場で考え直していると、次の出品でまた元の癖が出ます。型にしておけば、考えなくても同じ精度で見積もれます。

型の中身は、差分表から出てきた項目そのままで足ります。
- 送料は、実重量と箱の大きさの両方で見て、高いほうを使う
- 手数料は、売値ではなく売値 + 買い手が払う送料に対して見る
- 円になるところの目減りを、最初から引いておく
- 値引きに応じる余地を、下限からの距離として持っておく
4 つ目が、値付けと値引きをつなぐ場所です。下限を先に出しておけば、オファーが来たときに「あと何ドル下げられるか」が即答できます。
この型は、扱う商材が変わると数字が変わります。ただ、項目そのものは変わりません。3 ヶ月目以降も同じ型を使い続けられます。
1 〜 3 の計算を、出品のたびに手でやる必要はありません。eBay利益計算ツールは、販売価格に買い手へ請求する送料を足した額に手数料率を掛ける形で計算するので、2 の見落としがそもそも起きません。
入れる手数料率には、公式の料率ではなく、終わった取引の明細から出した自分の実際の率を使ってください。「引かれた手数料 ÷ 買い手が払った総額」です。注文ごとの定額も含めて割るので、単価の低い取引ほど率が高く出ますが、それも含めて自分の実際の率です。こうしておくと、60 日目の差分がそのまま次の見積もりに入ります。
Trade Force で、2ヶ月目の1件の収支を1か所で見る
差分表を作るときにいちばん面倒なのが、数字を集めるところです。売値、引かれた手数料、返金、実際に入金された額。取引が終わったあと、これらが同じ場所に並んでいないと、1 件ぶんを組み立てるだけで時間がかかります。
Trade Force では、期間を指定して販売数・注文数・売上金額・手数料・返金額・入金額を確認できます。2 ヶ月目の件数であれば、期間を短く切って 1 件ずつ確かめる使い方ができます。
注文は eBay で売れた時点で自動で取り込まれ、入荷と出荷のタスクも作られます。取引の記録が最初から 1 か所に集まるので、あとから見積もりと並べる作業が軽くなります。
まとめ
2 ヶ月目に手に入るのは、金額ではありません。自分の見積もりがどちらへ何円ずれるかという、1 つの情報です。
1 ヶ月目との違いは、実額が手に入ること。見積もりしか無かった状態から、答え合わせができる状態に変わります。
やるのは、見積もりと実額を 1 件ずつ並べること。件数は 2 〜 3 件で足ります。必要なのは、出品時の見積もりが残っていることのほうです。
差が出るのは 4 か所。手数料の計算対象、送料の実額、円になったところ、値引きと返品。
読むのは差の大きさではなく、差の向き。毎回同じ方向にずれているなら、それは相場ではなく自分の見積もりの癖です。
手数料の計算対象は売上総額で、買い手が払った送料も含まれます。送料を高くして商品価格を下げる調整が効きにくいのは、この構造のためです。
値引きは、下げ幅ではなく下げてよい条件を先に決めます。もう一度仕入れる予定があるかどうかで、下げ方が変わります。
差がプラス側に揃うのも情報です。安全側に取りすぎていると、そのぶんが表示価格に乗って売れにくくなります。
そして、直すのは 1 か所だけです。同時に変えると、次の差分表が読めなくなります。直した内容は出品前の型として固定しておくと、次の出品で元の癖に戻りません。
よくある質問
Q1.eBay輸出の2ヶ月目で、どのくらい利益が出るのが普通ですか
一律の目安はありません。1 件に残る額は単価と商材で大きく変わり、2 ヶ月目の件数では平均も安定しません。
この記事の立場では、2 ヶ月目に見るのは利益の額ではなく、見積もりと実額の差です。
Q2.手数料はいくらかかりますか
料率と注文ごとの定額は、別の記事に一覧があります。この記事で扱っているのは、料率ではなく計算対象のほうです。
Q3.送料は買い手に負担してもらったほうが得ですか
どちらでも、手数料の計算対象は変わりません。買い手が払った送料も売上総額に含まれるためです。
見た目の価格が下がる効果はありますが、手数料を減らす手にはなりません。
Q4.eBayの手数料は、送料にもかかりますか
かかります。落札手数料と国際出品手数料の計算対象は売上総額で、公式の定義では、商品価格だけでなく購入者から支払われた送料も含みます。
2 ヶ月目の差分表で手数料がいつもマイナス側に出るなら、送料を計算対象に入れ忘れている可能性がまず疑えます。
Q5.返品の期間が残っている取引も、差分表に入れてよいですか
入れてかまいません。ただし「まだ動く行」として印を付け、手元に残った額の合計には入れないでおきます。
60 日間の返品を受け付けているなら、60 日目の時点ではすべての取引が期間の中にいます。差の向きを読む材料には使い、期間が過ぎたら実額を書き直します。
Q6.60日目で赤字でした。やめたほうがよいですか
差分表を作っていないなら、まだ判断の段階ではありません。赤字の理由が見積もりのずれなら直せますし、単価の構造なら扱うものを変える話になります。
続けるかどうかの材料が揃う時点は、この記事の範囲より少し先です。
Q7.60日たっても取引が終わっていません。差分表は作れませんか
実額が要る 2 か所は待つことになりますが、残り 2 か所は先に直せます。
手数料は、売値と買い手が払う送料を足した額に料率と定額を当てれば、売れなくても検算できます。送料も、同じあて先と同じ箱の大きさで調べ直せば確かめられます。円になったところと、値引きや返品の 2 つだけが取引の完了を待つ項目です。
Q8.値引きのオファーには応じたほうがよいですか
応じるかどうかより、下げてよい条件を先に決めておくほうが効きます。その場で決めると、下限を割っていることに気づけません。
Q9.1件目のあと、出品数を増やしたほうがよいですか
差分表がマイナス側に揃っている状態で増やすと、赤字の件数が増えます。見積もりを直してから増やす順番のほうが安全です。
1 件目を繰り返しに変える進め方は、金額帯の記事にまとめています。
参照リンク
- eBay 公式「出品料」(落札手数料の計算対象である売上総額に、取扱手数料・購入者から支払われた送料・売上税・その他の適用手数料が含まれること、注文ごとの手数料が別に乗ること)
- eBay 公式「eBay グローバル出品者への国際出品手数料」(国際出品手数料の計算対象が落札手数料と同じであること)
- eBay 公式「返品ポリシーの設定」(返品ポリシーの選択肢が返品不可・30 日間・60 日間で、一部のカテゴリは 14 日間も選べること、返品不可でも説明と一致しない商品は返金保証で返品できること)
- Payoneer 公式「Payoneerの為替レートについて」(円への換金で、市場の為替レートに加えて最大 2% の為替手数料がかかること)






